◇ 秘伝書 ページ5
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「野生中相手に、新必殺技も無しにどうやって戦うんだよ？」
「俺は皆を信じる！たとえ新必殺技がなくたってやってくれるよ！
思い出せよ！俺たち、イナズマイレブンになるんだぜ？伸びるぞ、ラーメン」
そう言われた風丸は、慌てたようにラーメンを食べる。
豪炎寺は、「イナズマイレブンか…」とポツリと呟く。円堂は頬杖を着いて疑問げに言葉を放った。
「じいちゃんたち、どんな必殺技持ってたんだろう…知りたいなぁ」
「……イナズマイレブンの秘伝書がある。」
「へぇ、秘伝書なんてあるんだ。」
「なーに書いてあるんだろ…」
……
「「えぇーーーっ！？秘伝書だって！？」」
「んぐっ；」
雷雷軒の店主の何気なく放った言葉に、風丸と円堂が遅れて立ち上がりながら盛大に反応する。
ラーメンに夢中になっていたAは、急な出来事に盛大に噎せてしまった。
(豪炎寺が慌てて背中を擦ってくれたので事なきを得た。)
「ノートじゃないの？凄技特訓ノートなら、俺ん家にあるよ？」
「ノートは秘伝書の一部にすぎん。」
そこまで言って振り向いた店主は、円堂の顔を視界に入れる。
そしてどこか声に嬉しさを纏わせた。
「お前円堂大介の孫か！」
「うん！」
「そうか！大介さんの孫かあっ！」
突然店主…響木は、円堂へとお玉を突き出す。
後ろに倒れてしまった円堂は、「なにすんだ」と食いつこうとしたが、また目の前にお玉を突き出された。
「秘伝書はお前に災いをもたらすかもしれんぞ？それでも見たいか？」
「―――ああ！」
響木はにぃ、と笑った。
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2023年12月10日 14時
