◇ 御影専農戦 04 ページ39
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そして、試合再開。
雷門からのキックオフで豪炎寺達が攻め上がろうとするとその途端ボールを奪われる。
攻められると思いきや、下鶴はバックパスを出し他選手もパスを出し続けた。
まるで、時間を潰す様に。
「まさか…アイツら……！！」
「これが御影専農のサッカーってワケ…？」
勘づいた円堂は驚きに顔を染め、Aは低く呟き拳を握る。
その後も、御影専農はパスを回し続けシュートすることも無く前半を終わらせようとしていた。
雷門イレブンもボールを奪おうとするが総じてボールを持っている選手の壁になるように守られ奪えない。
〈戦わない、戦わないーー！御影専農はゆっくりとボールを回し前半の残り時間を使い切ろうという作戦か？！〉
「くそ…、いいのかよこんな試合で…！！」
ピッピ ＿＿＿＿ ッ！！
気づけば前半終了の笛がなり、御影専農にリードされたまま終わってしまった。
「どーしよー…先取点取られちゃいましたよ！？」
「キツいわね……こっちの必殺技はみんな止められちゃうんだから…」
納得し難いとはいえ、御影専農はデータという雷門イレブンの情報を完璧に抑えそれを使い圧倒している。
ここでAが神のタクトを用いたとしても、ゴール前で制圧されるのがオチだろう。
マネージャー二人の不安の声に夏未が壁に背を預けながら声を掛けた。
「大丈夫よ。彼らはイナビカリ修練場での特訓で、一回り大きく成長したのだから。」
「あの…、あそこではサッカーの特訓は出来なかったんですけど……」
それ聞いた夏未は「無駄な投資だったかしら？」と首を傾げていた。
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2023年12月10日 14時
