◇ ぼろぼろ ページ34
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「おもしれぇ…やってやるぜ！あのイナズマイレブンも、ここで特訓したんだ！この試練を乗り越えれば、新しい道が見えてくるはずだ！」
円堂は次々とボールが迫ってくる機会を前に、キーパー技のための特訓をしていた。
はたまた、別の所では。
「はァッ！」
「ふっ！！」
「豪炎寺！次多分そっち来る！！」
「ああ！」
Aと豪炎寺は、次々と迫り来る必殺シュート並みのボールを蹴り返す特訓をしていた。
だが蹴り返せずたまに身体に当たってしまう。
秋と春奈は扉の向こうの様子は伺えないが、その阿鼻叫喚の声に不安そうに顔を見合わせる。
けれど夏未は優雅に言い残して去っていく。
「心配無いわ。彼等はきっと一回り大きくなって戻ってきます。その為のイナビカリ修練場だから。」
―――― そして、数時間後。
ピピピピピッ！
タイマーロックの終わりを告げる音が聞こえ、秋と春奈はそちらに目を向ける。
扉が開き、中を覗くと選手達がボロボロになりながらそこに倒れていた。
「死ぬかと思ったでヤンス…；」
「イナズマイレブンって、こんな特訓してたんだ…；」
経験値が高く、体力も他よりはあるAや豪炎寺でさえもボロ雑巾の様にボロボロだったため、想像を絶する程のものだったのだろう。
栗松と宍戸の言葉に皆口には出さずとも同じ気持ちだ。
「元気だせ！伝説のイナズマイレブンと同じ特訓を乗り越えたんだぜ！」
「うん、この特訓は必ず試合に生かせるよ。」
「その通りだ。この特訓は無駄にはならない……！」
「よぉーし！試合まで一週間、毎日続けるぞ！」
「「「「お〜〜う……；」」」」
円堂、A、豪炎寺が率先的に声を掛け皆もそれに答えていく中土門は疲れた表情で呟く。
「もうやだ……二度とゴメンだ。こんな練習がなんの役に立つってんだよ…；」
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2023年12月10日 14時
