◇ 無失点 ページ32
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次の日の部活。
部室には机に座りパソコンを開いている春奈を中心に、円堂、豪炎寺、A、風丸、染岡が集まる。
春奈は御影専農について話し出した。
「今まで御影専農と戦ったチームの情報によると、彼らは常に冷静で正確なサッカーをしています。」
「ゼロ、ゼロ、ゼロ、……どの試合も無失点なのか？」
「はい、あの杉森威は正ゴールキーパーになってから一点も取られていないんです。」
「よぉし！アイツから初ゴールを奪うのは俺たちだ！燃えてきたぜ！」
拳を握る円堂に、風丸は呆れたように「根拠無く燃えてる場合じゃないぞ。」と返す。
「ファイアトルネードがコピーされた上に、あっさり止められちまったんだぜ？」
「俺達のデータを全部知っているというのは本当だろうな。Aは分からないらしいが……」
「…ドラゴントルネードだって通用しないかもしれない。」
「それどころか、イナズマ落としもな。」
「神のタクトだって確かに融通が聞くタクティクスだけど…ゴールが決められなかったら元も子もないしね。」
「なにか作戦を考えないと…」
染岡、風丸が技が通用しないことに神妙な表情をすると、Aも腕を組みながら考える。
豪炎寺がなにか作戦はあるかと考えると、円堂は拳を握って答えた。
「それなら！新必殺技だ！」
「それが出来ないから困ってるんじゃないか！」
「河川敷や鉄塔広場で練習したらあっという間に知れ渡っちまうぜ？」
風丸、染岡にそう言われ、円堂は腕を組みながら唸る。
突然部室の扉が開き、秋がやってきた。
「みんな！夏未さんが呼んでるわよ！」
「「「「「？？？」」」」」
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2023年12月10日 14時
