◇ 証明 ページ30
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皆が驚愕している中、ファイアトルネードをコピーされた本人である豪炎寺が前へ出る。
「俺が蹴る。」
「豪炎寺……」
円堂は駆け寄り、ボールを渡した。
そして今度は杉森がゴールを守り、対面するように豪炎寺がボールを足で止めている。
「決めろ、豪炎寺！」
「ファイアトルネードはお前の必殺技だ！」
「コピーは本物に敵わないって、教えてやるっすよ！」
染岡、半田、壁山の、声援。そして円堂の「頼むぞ！」と言う声援を受けた豪炎寺は頷きを返しゴールを見据える。
ピィ−−−−ッ！
豪炎寺は真っ直ぐドリブルし、シュート体勢に入った。
「 ―――― �� ファイアトルネード �瓮叩�」
ファイアトルネードは勢い良くゴールへ向かっていく。だが杉森はその威力に対して驚きもせず、腕をクロスさせそれを開きながら薄いバリアのようなものを展開させた。
「 ―――― �� シュートポケット �瓠�
ファイアトルネードの威力はいとも簡単に抑えられ、やがて杉森の手に収まる。
これには打った豪炎寺も、見守っていた雷門イレブンも驚愕に顔を染めるばかりだ。
それに対してAは、考えるように顎に手を当てていた。
(豪炎寺のファイアトルネードと瓜二つ。いくらコピー出来たとしても完璧に同じに出来るなんてほとんど無い…
アイツらが言ってた事は案外間違ってないってワケね。)
杉森は豪炎寺の目の前に来て、ボールを落とす。
「証明は終わった。」
そして、去って行くと思えばベンチの近くで足を止め振り返る。
その視線の先に映ったのはAだった。
「そして…我々が警戒すべきなのは『神の指揮者』のみだという事が改めて証明された。」
「神の指揮者……？」
「それってAセンパイの異名じゃ、？」
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2023年12月10日 14時
