◇ 害虫駆除 ページ28
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「アイツら…入って来やがった…！？―――タイム！皆、ちょっとストップ！」
手をふりながら皆を制した円堂は、フィールドへ乱入してきた二人に駆け寄り少し怒った様な表情を向ける。
「御影専農のキャプテンだよな？練習中にグラウンドに入らないでくれよ！」
「何故必殺技の練習を隠す？」
「今更隠しても無駄だ。既に我々は、君達全員の能力を一人を除いて完璧に把握している。」
「評価は『D−』だ。我々には100％勝てない。例外を除いてだが。」
そう、表情を変えず淡々と返す杉森と下鶴。けれど円堂は「勝負はやってみなくちゃわからないだろ？」と笑顔で返す。
下鶴はそれに、無表情で返した。
「勝負？これは害虫駆除作業だ。」
「何っ……」
その言葉を聞いた雷門イレブンからはもちろんマネージャーからも批判の声が上がる。
それを他ならぬ円堂が「やめろ！」と制す。
けれど円堂からは並々ならぬ炎が燃え上がっていた。
「俺たちを害虫と言ったの取り消せ！」
「事実を述べた迄だが。」
「理解できないとは思わなかった。」
顔を見合せて(相変わらず表情は変わらないが)疑問げに呟く二人。
話が伝わってない様子に円堂の頭からは煙が上がるが、やがて我慢の限界だと言うふうに顔を上げた。
「もう絶対許せねぇ！俺たちの必殺技を見せてやるッ！今すぐ決闘だ！！」
「「「ええーーー！？」」」
「お互いにシュート一本、止められるかどうかで決着を着ける。いいな！」
強気にそういう円堂。だが杉森は淡々と返した。
「我々は、その必要を認めない。」
「そっちはそうでも、こっちは納得出来ないんだ！」
「何がだ？」
「俺達のみんなの気持ちがだよ！」
「何故そうなるのか不明だ。」
ブッブーーー！
身振り手振りをしながら円堂が伝えるも、まったく伝わる様子がない。円堂もこれにはずっこける。
その様子にため息をついたAが、手を広げながら説明した。
「キミ達の言うデータって言う言葉で証明されても、こっちは納得出来ないの。
だから私らに勝てるっていう証明を勝負して示せってコト。」
「そう！言葉だけで勝てないって言われても、納得出来ないんだよ！」
「…実際に証明したい訳だな？」
「そう！それだよ！」
「理解した。」
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2023年12月10日 14時
