音の波紋を、雷へ第二章【イナズマイレブン】 (ページ22)

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◇ 野生中戦 07 ページ22

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「けど、オレは…」

「目を開けろ壁山！」

豪炎寺にそう強く言われ、壁山が顔を上げた後視界に入ったのは同じ一年の皆が野生中の者に吹き飛ばされ、スタミナがとっくに切れているのに走っている姿。

「皆、疲れているのに…」

そして次に視界に入ったのは、決死な表情でゴールを守る円堂。

「キャプテンはあの手でシュートの痛みに耐えてる…誰も諦めようとしない…何故っす、何故そこまで！」

壁山が豪炎寺を見ると、彼もまた同じように必死に戦っている皆を見ていた。

「Aの言う通り、信じているからだ。俺達が点を取ってくれるって、本気でな！

目を閉じるってことは恐怖からにげるだけじゃない！アイツらの信頼を裏切るってことだ！―――Aの言葉を思い出してみろ！」

「ハッ…！」

(「私が君のことを信じてるからだよ。他ならないキミの努力もね。」)

(「豪炎寺とキミがイナズマ落としを成功させるって、信じてる。」)

Aが、真っ直ぐな目で信じてると言ってくれた事を思い出す。
そして円堂の「俺達もずっと信じてる」という言葉も。

そしてまたも、野生中はパスを回し必殺技を放つ。

「来いッ！皆が必死になって防いでくれたこのボール…絶対取る！！――― 〝ゴットハンド〟ッ！

行くぞ！！！壁山ァッ！行けぇーー！A！！」

「おっけー！決めろ！豪炎寺、壁山ッ！！！」

Aが放ったパスが、高く放射線を描きながら壁山の元へ向かっていく。