◇ もてもてV2 ページ15
⚡️
野生中との試合当日。
雷門イレブンは試合会場である野生中に来たが、部員はその風貌に唖然としていた。
野生中は学校が草や木など自然に覆われておりまるで、というより完全にジャングルだったからだ。
その予想不可能な見た目に夏未も頭を抱える。
「――― コケッ！」
突然の鳴き声…ではなく人の声に、雷門イレブンは目を向ける、そこには恐らく野生中の選手であろう者たちが夏未の家の車を好き勝手いじっていた。
「これが車コケッ！」
「タイヤが四つもついてるチーターッ！」
以下略。
これには雷門イレブンも呆然とする。
だが春奈の説明により野生中のイレブンだと知った。
―――そして、試合目前。
フィールドの周りには野生中の制服を着た生徒達が沢山いる。
円堂はフットボールフロンティアらしい沢山の観客に、興奮したように拳を握る。
「観客がいっぱいだぁ〜！本当にフットボールフロンティアが始まるんだな！燃えてきたァ！
応援に来てくれた人の為にも、がんばろーぜ！」
「って、全部野生中の応援だろ？」
「ズルっ；」
「俺たち弱小サッカー部の応援なんているわけ…」
「いるんだよ！―――ほら！」
染岡の呆れた様な声を遮り、円堂が指で指し示す。
そこにいたのは小学生くらいの男子三人でメガホンを持って雷門イレブンを応援していた。
どうやら一人は壁山の弟らしく、物凄くプレッシャーが与えられている。
一方、別のところでは。
「ほらっ、あそこに雷門の制服を着た人たちもいるだろ！？」
「いや、あれは…俺達の応援ってより…、；」
風丸の声を遮るように、大きな声援が雷門イレブンの元へ届く。
…正しくは、1人に向けて、だが。
「「「神童さん、がんばってーーー！！！♡」」」
「…、；」
雷門中の制服を着た男の子や女の子がメガホンを持ちながら(中にはうちわも持っている)応援していた。
無視するのは何となく気が引けたため、Aも少し手を振り返した。
「「「きゃああああ♡」」」「「「うおおおお！！」」」
女の子の甲高い声と男子の野太い声が重なり合い、本人も雷門イレブンも顔をひきつらせる。
「完全、Aのファンだよな…あれ；」
「Aちゃんって学校でも人気だもんね…；」
「同性にも人気なんて…！さすがAセンパイ！」
⚡️
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 41人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちきんたつた | 作成日時：2023年12月10日 14時
