◇ 壁山is特訓(？) ページ13
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―――そして、円堂の言う特訓が始まる。
「いいぞ！目隠しを取れ！」
「ん？―――っ！ひぃいいい…！」
まずは雷門中のプールの飛び込み台で克服しようとするがあえなく失敗。
「こここ、怖いっす…」
「えええ、これでも…？」
「ここまで致命的とは…；」
公園の滑り台の上に乗ってみたがこれも失敗。
「怖いっすぅううう…！」
「手強い…！；」
そしてジャングルジムも失敗した。
そして、場所は部室。
壁山は現在アルミの箱の上に乗っている。
でもその高さは目金によると80センチらしい。
「よし！次は1メートルだ！壁山、努力と根性と気合いだ！それがあればなんでも出来る！」
「それなら、キャプテンの成績は学年トップのはずっす。」
「…；」
的を得た事を言われ、円堂は沈む。
様子を見守っていた風丸が腰に手を当てながら言葉を掛けた。
「野生中との試合には、『イナズマ落とし』が無ければ勝てないんだ！壁山、お前にかかってるんだぞ！」
「そんな事言われても…」
その言葉を掛けられてもなお、壁山は不安そうな顔だ。
キャプテンの円堂が勇気づける様に激励する。
「壁山だけに辛い思いはさせないって！」
「キャプテン…」
「敵が強いなら、俺たちはもーっと強くなればいい！」
「そうだよ、私たちも特訓して、一人一人レベルアップして行こう！」
「「おぉーーーー！！」」
皆の心強い言葉に背を押されたのか、壁山は拳を握りながら意気込んだ。
「俺、もう少し頑張って見るっす！」
ガシャンッ
「「「…；」」」
そういった途端、壁山の乗っていた缶が潰れてしまった。
前途多難な様子に皆は肩を落とした。
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2023年12月10日 14時
