◇ こわいものはこわい ページ12
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「ビビって目を瞑るから、俺が肩に足を掛けた時バランスを崩したんだろう。」
「着地が出来なかったのも、それが原因か…」
豪炎寺と円堂がそう口々に言う中、Aはさっき壁山の様子がおかしかったのはこのせいか、と思う。
そして、その対策として壁山に提案する。
「高い所が怖いってことは…下をみるから怖くなるんでしょ？ずっと豪炎寺みてたら？」
「あ、はい…やってみるっす…」
「じゃ、もっかいいくよ！」
そう言い、またボールを高く蹴るA。
先程と同じ様に豪炎寺も壁山も高く飛び上がる。
「豪炎寺さんだけ…豪炎寺さんだけ…！…！ひぃいっ；」
だが、結果は先程と同じで壁山は怯えて地面に落ちた。
その結果に秋も円堂も額に手を当て、円堂は「壁山…」と困ったように呟いた。
「豪炎寺さんだけ見よう、見ようと思ってもつい下が気になって…、」
「―――あらあら、こんな状態で次の試合大丈夫なのかしら？せっかく秘伝書を見つけてあげたのに、この様子では無駄になりそうね。」
皆が声の発生源へ振り向くと、そこには優雅に木に寄りかかっている夏未が。
その言葉に染岡は怒り詰めよろうとするが円堂に制される。
そして、円堂は拳を握って言葉を放った。
「誰に何を言われたって、豪炎寺と壁山はイナズマ落としを成功させるって信じてる！そして、絶対試合に勝つ！」
その言葉を聞いた夏未は、「そう、試合が楽しみね」とだけ呟やき綺麗な髪を靡かせながら去っていく。
内心ツンデレだなぁと思うAであった。
「キャプテン、信じてくれるのは嬉しいっすけど…」
「大丈夫だ！高さを克服できるように、特訓してやるから！」
「は、はい…」
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2023年12月10日 14時
