81話 ページ38
それから少しすれば章也達は加勢に来た国木田達と合流した
涙を流しながらも眠っている敦、それを受け止めている太宰、その後ろで太宰の外套の襟を掴んでいる章也
来たばかりで如何いう状況か判らず首を傾げる国木田と谷崎
それを説明する為にも彼等は車へと向かった
「……成る程、いよいよ
と云う訳か」
「らしいね」と短く肯定の返事を返した太宰に国木田は深い溜め息を付いた
「でも、早々に攻めてくる気は無いと思うよ
敵に自分達が狙ってると云う程マフィアは甘くない
彼等の本分は奇襲と闇討ちだ」
太宰の言葉を聞いている彼等の表情は硬かった
いくら、彼の頭が良くてもこの話は確証の無い憶測に過ぎない事を理解しているからだった
「…どのみち一刻も早く戻らなくてはな
怪我をしてるのは敦だけか？」
バックミラー越しに国木田が後部座席を見ると、いつもの笑みを浮かべた章也と目が合った
章也は少し考えるような素振りを見せた後に
『アツシは怪我してないよ』
そして、彼は全く何時もと同じようにさも当たり前のように手を上げた
『したのはオレだけ』
「「はぁ！？」」
国木田と谷崎が全く同じタイミングで叫び、車が少し蛇行運転気味になったのに気付き
慌てて国木田がハンドルを握り直した
「章也さんが怪我って……珍しいと云うか、と云うか怪我するんですね…？」
『何を焦ってるか良くわかんないけど取り敢えずジュンは落ち着こうか？』
自分でも何を云ってるのか良く判ってないらしい谷崎はしきりに頭を傾げた
何ならクエスチョンマークが浮かんでいるのが容易に想像出来る
「……取り敢えず章也が怪我をしたっていうのは一先ず置いとくとして
お前、判ってるのか？」
『何がだい？』
「何がって……怪我した後に待ってるものと云えば」
『治療だね？』
さも当然と章也が答えた単語に国木田と谷崎の肩が跳ねた
その様子を見て章也は頭を傾げ、太宰は顎に手を当て「さては」と彼お馴染みの悪い笑顔を浮かべた
「二人も組合構成員との戦闘で怪我して受けたね？」
「止めろ太宰……思い出させるな」
「おぇ…」
如何やら図星だったらしく二人の顔は青くなり、谷崎に至っては口を押さえていた
「気持ちは分かるが…耐えろ、谷崎」
「済みません…ですが、与謝野さんが嬉しそうな笑顔で鉈…」
「ほんとやめて…」
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最小幹部 - 蓮Kさん» 最近そんな感じになってきてますね、キャラがブレにブレまくってます (2019年6月4日 5時) (
レス) id: 4419a0d4d5 (このIDを非表示/違反報告)
蓮K - 氷室と赤司をたして2でわったか? (2019年6月3日 22時) (レス) id: 81a8b97a68 (このIDを非表示/違反報告)
最小幹部 - さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けると有難いです…！ (2019年1月26日 10時) (レス) id: 4419a0d4d5 (このIDを非表示/違反報告)
- 続編おめでとうございます！この作品すごく好きです！ゆるゆるしてるかと思いきやしっかりと考えていたり、夢主くんの過去がとても気になります！ (2019年1月24日 19時) (レス) id: a84576bae2 (このIDを非表示/違反報告)
最小幹部 - アオさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けるように頑張って行きます！ (2019年1月10日 20時) (レス) id: 4419a0d4d5 (このIDを非表示/違反報告)
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