【文スト】探偵社のお兄さん ２

54話 ページ11

「監視映像弐番と伍番が停止」

「自動迎撃銃座を起動せよ」


与謝野さんと社長のそんなやり取りが遠く聞こえる。
やっぱり体は覚えてるのか…


『やっぱ理解だけじゃ駄目、か』


画像が映り変わって銃座が男に向けられる。
一般人なら恐怖の色が浮かぶであろう表情は彼は少し驚いた表情(カオ)をしたかと思えば
先刻と同じようにこの状況を楽しむようなそんな余裕の表情を浮かべている

銃座から発砲独特の閃光と音が出る。
がドンッと云う発砲とまた違う音と光の中動く人影


「特使の接待役がこんな木偶(デク)とは
泣かせる人手不足じゃねぇか探偵社

生きてる奴が出てこいよ」


変わらない余裕の表情と共に撮影機(カメラ)に向けて挑発を咬ましてくる


「社長」

「お前も私と同意見か」


社長の言葉にランポは一つ相槌を打った


それはさておき状況を整理するとしよう。
彼が態々此処に出向いたと考えられる理由は二つ

一つ,探偵社を襲撃し殲滅させる事

二つ,探偵社への降参を勧める

‥‥とは思い付いても二つともしっくり来ないのだ

一つ目ならばこんな挑発をするような言動なんてせずに此処に乗り込んで来るだろうが
これから潰す相手に【特使】なんて言葉使うのだろうか？

二つ目ならばその【特使】と云う言葉に納得出来ない事も無いけれど…けども
商売敵の探偵社にそんな優しい提案をする為だけに此処に来るとはオレには考えられない

だからこれは苦し紛れの思いつきだけどもう一つ出すとするならば





三つ,探偵社への情報提供

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