乃木坂、欅坂、時々女優9

プレミアム試写会 ページ5

(倉科)


　今日は、とある映画館でプレミアム試写会&舞台挨拶


　1話のスペシャルバージョンを上映した後に、私たちキャストが登壇し、少しおしゃべりする


　あの事件からこうやって公の場に立つのは久しぶりで緊張しすぎていて、すこし症状が出てる


マネ「どう？ 出れそう？」


　「出るけど､､､」


マネ「手が震えちゃってるね､､､」


　「うん､､､ 」


マネ「薬飲もうね、その方が安心だろうし､､､」


　処方されている薬を一つ飲み込んだ


　映画館には楽屋がいくつもあるわけではなくて、大きな部屋にみんなで待っている


　ムロさんや松岡さん、恵梨香ちゃんというように今日は自分以外の共演者の方々もいるため、なかなか心からくつろげていない


　とにかく迷惑をかけないように楽屋の端っこで仲良しなマネージャーさんとおしゃべりをしながら、温かいお茶を飲んでいるけど一向に緊張が治まる感じがない



スタ「そろそろ移動になります」


　時間は待ってくれなくて、その合図をもとに移動の準備をする


戸田「A無理して出なくても大丈夫だから、心の声をちゃんと聞いてね」


　「ありがと､､､」


　裏の通路を通って開始時刻まで上映される場所の裏でスタンバイする


　緊張からくるクラクラする感じを耐えるためにしゃがんでいると


　背中に温かいものが触れた


　振り返ると何も言わないで背中を撫で続けてくれている恵梨香ちゃんがいた


　「ごめん､､､」


戸田「ありがとうでしょ？笑」


　「ありがと笑」


　ちょっと笑える余裕も出てきた頃スタッフさんの指示で登壇順に並び直す


　資料でもらった通りに松岡さんの後ろに立っているとスタッフさんに呼ばれる


スタ「Aさんは、戸田さんの後ろでお願いします」


　「え、松岡さんの後って話を聞いていたんですけど､､､」


スタ「戸田さんが隣にいてほしいっておっしゃってまして」


　「え、あ、はい」


戸田「A？ こっちでしょ？」


　「うん、ありがと､､､」


戸田「その代わり、些細なことでもなんかあったら言うんだよ？ それか、そのまま裏まで捌けれそう？」


　「捌けはしないよ笑」


戸田「無理はだめ！ いいね？笑」


　「はい笑」


ムロ「恵梨香ちゃんとの約束は絶対だからね！」


　「はい笑」


松岡「俺が横からちゃんと見とくから笑 Aちゃん無理したら密告する笑」


　こんな会話をしていると司会の方の声で登壇する時間になった

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