最近の占ツクをただの絵描きが考える

原作改変やクロスオーバーについて。 ページ25

質問がありましたので、原作改変とクロスオーバーについて「夢主によって本来死ぬキャラが生き延びている」ということに焦点を当てて書いていきます。


　上記の設定は占ツクではよく見かけます。
作者がそうする意図は、作品のストーリー的にどうしても必要というよりは単に作者がそのキャラを死なせたくない、という感情的な理由が強い気がします。


　私は、こうした改変は否定しませんがあまり好きではないです。
理由としては、原作で死ぬキャラは必ず理由があって死んでいると思うからです。
その理由というのは主人公の成長のためや世界観の構築のためであったり様々ですが、それが何であろうと漫画のキャラに理由のない無駄死には絶対にありません。
例えば、某鬼退治漫画の狐面の少年の死は、主人公や兄弟子の成長を強く促す大切な要素でした。
確かに彼の死はとても悲しく、私もできることなら生きていてほしいと思いましたが、原作と、その世界で生きた彼らの物語を変えてしまうというのは何か違うと思えてなりません。
さらに、少年の死の原因である鬼を夢主やクロスオーバーキャラが容易く倒してしまうと、彼のそれまでの努力は何だったのか？と作品が陳腐化してしまうと感じます。
特にクロスオーバーキャラについては、その世界で生きてきたわけではないのに突然活躍されると、私は「なんで？」となります。
もし自分が異世界にトリップしたと考えると、絶対にしばらく状況が呑み込めず呆然としたりします。
それはきっと他の人も、版権キャラも同じではないでしょうか。
戦闘に慣れている人であれば、命の危機にとっさに体が反応する、ということはあるかもしれませんが、普通は知らない世界に突然飛ばされた状態で、瞬時に状況を理解して万事納めることなんてできません。
私は、漫画のキャラにもそういう「人間味」があると思うんです。
だからこそクロスオーバーは難しいわけですが、やはり私は原作を尊重した作品が好きですね。


　ですが、「好きなキャラには生きていてほしい」「みんな幸せになってくれ！」という作者さんのお気持ちも大変よくわかります。
なので、もしキャラを生き延びさせるのであれば、戦闘能力を失わせるなど相応の対処をするか、作風をギャグや学園モノなどの原作ストーリーとは関係のないものにすることを提案します。
もちろん、どちらも易しくはありませんが、二次創作を書くうえで「原作キャラを守る」ことはとても大切ではないかと思うのです。

裏切り作品での原作キャラ崩壊について。→←小説内に自分(作者自身)を登場させることについて。

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