12月30日 ページ6
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深くなるキスと共に徐々に体重がのしかかって後ろへと倒される身体。
ソファーに凭れかかった私にキスをしながら、服の中にするりと入ってウエストを撫で始める大きな手。
背中にある金具を慣れた手つきで外すと緩んだ隙間から掬い上げるように膨らみを揉み始めた。
「…ん、あっ……」
ぴくりと肩が上がって漏れる甘い声。
そんな最高潮に盛り上がってる時に
ブッーブッー。ブッーブッー。
テテのスマホが鳴り出した。
止まる気配のないそれを聞いてもなお、キスをやめようとしないテテの胸を押せば、やっと離れた身体。
「…誕生日だ」
『ねぇ、…俺、今日何回お預け食うの?』
「ケーキ食べなくちゃ」
『えー!俺はケーキよりヌナが食べたい』
「テテとケーキ一緒に食べたくて買ってきたんだよ」
『…………』
甘いもの大好きな私が仕事の為だけど一カ月程甘いものを断っていたのだ。パーティが終われば食べれたのだけど、どうせならと特別なこの日まで我慢したの。
頬を膨らませながら、鳴り止まないスマホを見ているテテ。
冷蔵庫から、イチゴがたくさん乗ったケーキを取り出してロウソク立て火をつけて、お誕生日の歌を歌いながらテテの前へと持っていくと、さっきまで拗ねていたのに四角い口を大きく開けてにっこりと笑った。
「お誕生日おめでとうテヒョン」
『ありがとう〇〇』
アミ達のために、ロウソクを吹き消す所まで動画を撮ってすぐにSNSにあげる。
SNSはどこも【HAPPY V DAY】の文字で賑わっていた。
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作者名:ピノ子 | 作成日時:2023年2月7日 13時