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持っていた私の写真集をテーブルの上に置いたテテ。
私の手からも写真集を抜き取ってテーブルの上に置く。
私が乗せていた頭を持ち上げると、テテは身体を捩って私と向き合うように座り直した。
そっと私の両手を掴んで握って。
「ねぇヌナ…ちゅーしていい?」
そんなこと普段言ったりしないのに。
いつも本能の赴くまましたい時に言葉もなくキスしてくるくせに…。
小首を傾げ私の反応を伺うように蕩けそうな瞳で私を見つめて甘えるテテにキュンって胸の奥が締め付けられる。
その綺麗な顔だもん黙ってたって怒ってたって絵になるしかっこいいのに、それはさ……反則だよ。
甘えるテヒョン、どうしようめちゃくちゃかわいい。
「……いいよ」
そう言って顎を上げてゆっくりと瞳を閉じれば、まるで初めてのキスをするみたいに遠慮がちに重なった唇。
触れたのは一瞬で、すぐに離れてしまうから瞼を持ち上げるとおでこをコツンと合わせ、またすぐに触れ合いそうな距離でテテが私をじっと見つめてる。
『ヌナからして…』
子犬みたいな瞳で見つめられ甘えた口調でそんなこと言われたら、きゅんじゃなくてもうぎゅんだよ。
テテの表情ひとつ口調声色に、もうずっと心臓が忙しなく動いてて壊れてしまうんじゃないかな。
今日に限ってめちゃくちゃ甘えん坊なんだもん。
私を殺しにかかってるのか?
でもやられっぱなしだと悔しいから頬にちゅって音を立ててキスをしてみた。
『えーそこじゃない』
焦らしたのは、わざと。
どんな反応するのかなってちょっと楽しんでる私がいる。
頬にキスされてまた唇を尖らせたテテ。
ほら何この子超絶可愛い。
「あー分かった!ホクロにキスしてあげる」
テテの顔にあるホクロ頬にはさっきしたからまずは目の下にちゅってキスをして。
次は、鼻先にちゅって口付ける。
最後に下唇に触れるだけのキスをして顔を上げようとすれば、繋いでいた手がパッと離れて私の後頭部を押さえ込んだ。
さっきまでとは違う乾いたキスじゃなくて最初からハムッと唇を食べられてしまうような湿ったキス。
ぺろりとテテの舌が私の唇を舐めて隙間からにゅるりと入ってくる。
私の舌を絡め取って唾液が交わりどんどん深くなっていくキスに欲もどんどん膨れ上がってくる。
きっとテテも同じ気持ちだろう。
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作者名:ピノ子 | 作成日時:2023年2月7日 13時