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12月29日 ページ1

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『おかえり!ぬなぁー!!』

「ただいまテテ」





玄関の扉を勢いよく開ければ、ずっと会いたかったヌナが天使のような微笑みを浮かべて立っていた。その微笑みに何度も恋に落ちる感覚は今も健在で。

ヌナを抱きしめようと両手を広げ近づけば…




「ちょっと待って」

『……?』



「ちょっとね、一日早いんだけど…」




後ろ手に隠していた赤い薔薇と白い霞草の花束を俺の前に差し出して。




「テテにプレゼント」




ねぇー、もうほんとに。
どうしようもなく可愛いんだけど俺の彼女!

はにかみながら俺を見上げるしぐさとか、俺の反応を見る為に小首を傾げるのとかさ、もう全部が俺の心を掴んで震わせるんだ。






人気ブランドのアンバサダーに任命されているヌナは、レセプションパーティに参加するために一週間渡米していて今日帰国した。


もちろん毎日連絡は取り合っていたけれど、こうやって会うのは、兵役に行ってしまったジンヒョンのお見送り以来なんだ。


だからとても会いたくてしかたなかった……。




渡米中に投稿されていたヌナのInstagramでは、ブランドのドレスを身に纏った美しいヌナの姿を見ることが出来たけど…




“ユラちゃんセクシー
  もうユラしか勝たん”

“これはVじゃなくても恋する”

“細いのに胸あり過ぎじゃね”





胸元が大きく開いたドレスでワインを飲むヌナ。

手足は細いのにふくよかな谷間がしっかりと写真に写っていて、アミ達は興奮しネットニュースのトレンドに上がるほど。

SNSに流れるコメントを目にして不安な気持ちが渦巻いた。


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作者名:ピノ子 | 作成日時:2023年2月7日 13時

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