41話 ページ43
弦月様の言葉のお陰で、叶様は渋々ながらも諦めてくれたようだ。
『弦月様、ありがとうございます』
弦月「ううん、こちらこそ叶さんがごめんね」
叶「ちょっとー、それ僕が悪いみたいに言ってない?」
弦月「実際そうですよね?」
叶「ゔぬ…」
痛いところを突かれたらしい叶様は、口をきゅっとむすび黙り込んでしまった。少々心配ではあるけれど、自身のことに気を回さないとだらしない姿を見せることになってしまう。少し遠くではあるけどもう城壁が見え始めているし、身だしなみを確りと整えないと。
『………』
髪は…使用人たちが編み込みを入れてくれたけれど、少し崩れてしまったしいつもの結き方でいいだろうか
弦月「ちょっ、なんで一つ結びにしちゃったの⁉︎編み込み似合ってたのに…」
『時間もありませんし、これで良いかと思いまして』
弦月「いーや良くないね!とりあえずこっち僕の膝座って。やってあげるから」
『は、?』
流石に冗談だろうと思い顔を上げたが、どうやら聞き間違いではなかったようで。何処からか取り出した櫛を片手に、弦月様がご自身の膝を叩きながら此方を真っ直ぐに見つめていた。
『いえ、パーティーでもありませんしそんな粧し込まなくても…』
弦月「第一印象は大事でしょ。はい幹部命令ーー拒否権ありませーーん」
『………』
加賀美「…あれ、Aさんも私たちと同じ幹部になりますし命令は効かない筈では?」
弦月「まだ2j3j国入ってないし無効です無効。」
加賀美「うわあ暴論だぁ…」
……どうにかして避けることはできないだろうか…
例え命令だとしても、格上の方の膝の上に乗るだなんてことは出来そうにない。その上髪を結わせるだなんて……
弦月「ほらAちゃん、早く」
『…あ、の』
葛葉「…んじゃあ、総統命令。いいから早よ結ってもらえ。」
『葛葉様』
弦月「うわ、めっちゃ軽い。ちゃんとご飯食べて…いや、これセクハラか」
葛葉様により総統命令が下された次の瞬間には、もう私は弦月様の膝へと移されていて。一つに結んだばかりの私の髪は下ろされ、丁寧に櫛で解かされている。
弦月「綺麗な髪だね。でも毛先ちょっとパサついてるなー…2j3j国着いたら色々いじらせてね」
『………』
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猫のお餅( ・ω・ )(プロフ) - りょーーさん» そんな気に入ってくださるなんて…😭ありがとうございます、とても励みになります!! (4月4日 19時) (レス) id: 278cf1e01e (このIDを非表示/違反報告)
りょーー - 最近この界隈ハマったばかりなんですが、設定と世界観が癖すぎて…辛いです……これからもずっと応援してます!! (4月3日 23時) (レス) id: f52fe25127 (このIDを非表示/違反報告)
猫のお餅( ・ω・ )(プロフ) - Upa丸さん» こういうシンプルな声援も良いんだよな……真っ直ぐなその気持ち、めっちゃ沁みました!更新頑張ります! (12月20日 20時) (レス) id: a7af9d7ebe (このIDを非表示/違反報告)
Upa丸(プロフ) - 本当に大好きですーーー!これからも無理せず活動頑張ってください!! (12月20日 19時) (レス) @page39 id: 3c4a854e64 (このIDを非表示/違反報告)
猫のお餅( ・ω・ )(プロフ) - ??さん» ありがとうございます!頑張ります! (12月10日 18時) (レス) id: 6ee307290c (このIDを非表示/違反報告)
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