【2j3j】お国を救う、為ならば

32話 ページ34

そして、宣言日当日。
宣言式なのだから、と使用人らにあれよあれよと化粧を施された。
普段は身支度なんて自分1人で済ませているのに…と不思議に思いはしたが、皆幸せそうな表情をしていたので黙っておいた。

健康そうに見えれば、国民たちも良い印象を受けやすいだろうし。


葛葉「よっ」

『お待ちしておりました、葛葉様』

葛葉「…堅っ苦しいなお前」

『仕事ですので』


準備は滞りなく進み、無事葛葉様らも到着した。
きっちりと軍服を着こなした葛葉様は、どういう理論か分からないけれど髪が伸びていた。正直かなり気になったが、まあ2j3j国にはそういう薬があるのだろうと一人で完結させておくことにした。


『条例について記載された書類は此方です。念のためご確認を』

叶「はぁい、確認しとくね〜」

『ありがとうございます』

叶「あ、それとAちゃん」

『？』

叶「その口紅、似合ってるよ」


書類を持っていない方の手の指で唇をとんと叩いた叶様は、前回お会いした時よりも妖艶に見えた気がした。成程、これが色仕掛けか


『…お世辞がお上手ですね』

叶「…本心なのになぁ……」

葛葉「捻くれすぎじゃね、流石に」

叶「まあ、そこもかわいいんだけど。」

葛葉「…お前も捻れてるパターン来るとは思ってなかったわ、俺。」

叶「まあまあ。とりあえず行こうよ葛葉。じゃあAちゃん、また後でね」

『はい』


うへえ、と言いながら嫌そうな顔をした葛葉様を押して無理やり前に進ませながら叶様は去っていった。
………捻くれている、とはどこ部分なのだろうか。叶様への返答に対しての反応のようだったけれど

政治の世界において褒め言葉には裏が無いわけがないというのに。


『…さて、最終準備に入りますか』


関係のない事を考えすぎてしまった。まだやらなければいけない業務は残っているのだからグズグズしてはいられないのに。急がなければ。

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文章で殴ってくるような作品を描きたい作者です
深い表現方法ができないのが最近の悩みです

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