【2j3j】お国を救う、為ならば

16話 ページ18

不破様に、3日後に叶様らが表向き外交でいらっしゃるということを伝えると、
「じゃあ俺かなかな来るまでリマニのままで生活しとくわ〜、んじゃ、まら3日後な！」
と笑顔で部屋を出ていった。


『……ふぅ、』


幸い、a国に今現在スパイとして潜んでいたのは不破様しかいない。
国民として紛れていた奴らは部下に頼んでもう既に檻の中にいる。


『これでやっと、叶様らを迎える準備に本腰を入れられますね』


外交を行うと全方面に公表すると、国王賛成派の大臣の耳に届きかねない。
今の時点で本当はもうa国という国は2j3j国に合併されているから、大臣らが権力を所持しているなんてことは無いけれど、……「話し合いに出席する」なんて言われたらかなり面倒になる


『やっとここまで来たんです、あの人らには絶対に好き勝手させない』

⁇「何を？」

『‼︎』


急に背後から聞こえた声に驚き、即座に後ろを向くと、
興味津々、と言うかのように笑うハウルがいた。


『……ノックは』

ハウル「してない。別にいーだろ、お前なら気配に大体気付くし」

『重要書類を扱っている場合もありますのでノックしていただけると嬉しいです。
　侵入者と誤認してしまう場合もありますので』

ハウル「まあまあ、別にいいだろ！んで、お前誰に好き勝手さえねえの？なんか真剣に悩んでたけどよ」

『…政治関係の話ですよ、気にしないでください』

ハウル「うっげ、また政治かよ……」

『仕事ですので』


椅子に座る私に、背後から覆いかぶさり「やっぱちっちぇえなお前」と笑ったハウル。
…用も特にないと言っていたのに、こうも長時間部屋にいられると仕事ができないのだけれど…


『…楽しいですか？』

ハウル「何が？」

『私に寄りかかるの』

ハウル「まあまあ？寄りかかるよりも考え方変なお前と話す方が楽しい気はするぜ」

『…そうですか』


……彼の思考はよく分からない。


ハウル「な、お前体動かした方がいいぞ。ほら、手合わせしようぜ‼︎」

『やりません』

ハウル「はぁ？え、なに、戦いたくないとか言わねえよなお前。なんで断るんだよ、楽しいだろ戦うの」

『書類が残っているんですよ。まだ貴方も書類終わらせていないでしょう？』

ハウル「……ちぇ、しょーがねえな…」


つまらなそうな顔をしたハウルは、「絶対近いうちに手合わせすっからな！」と言い部屋から出ていった。
……やっぱり、彼の考え方はよく分からない

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