9話 ページ11
甲斐田「え、別に大丈夫だけど」
『⁉︎』
叶「まあそう聞いてくるぐらいなんだから、Aちゃんも悪用とかしないでしょ」
甲斐田「そうそう、気にしないで大丈夫だから！」
大丈夫と自信でおっしゃっているのであれば……
やっぱ気になるし
『………甲斐田様が、嫌でなければ』
今回は甘えさせてもらおう。
甲斐田「‼︎」
甲斐田「…ふふ、じゃあ行きましょうか！はい、叶さんは戻って戻って」
叶「えー、僕も一緒に行きたいんだけど〜？」
甲斐田「さっきも言ったけど、僕叶さんに研究室に入ってほしくないんですよ……」
叶「…分かった。じゃあ葛葉たちに伝えておくから。
Aちゃん、話し合ってある程度考えがまとまったらまた呼びにくるから！」
『承知致しました』
甲斐田「叶さんお願いしま〜す」
叶「……」
甲斐田「ﾋｴｯ、怖い怖い怖い……Aさん早く行きましょ」
『あ、はい』
甲斐田様に背中を押されながらも到着した先は、実験器具が揃っており、まさに研究室といった感じの部屋だった。植物系統の研究をしていると先程言っていたからだろうか、温室と中庭の続く扉がある。
『………』
甲斐田「えっと、お菓子とかお茶とか出せないけど……ごめんね」
『いえ、お気になさらず。
………甘いものはあまり得意ではないので』
甲斐田「えっ、そうなんですか？」
『食べる事はできるのですが、得意ではなくて。』
甲斐田「そうなんですか…じゃあ長尾が弦月にお煎餅とか持ってきてもらおうかな…」
『え、いや』
甲斐田様がお優しい方という事は十分分かったけれど、こうももてなそうとされると流石に動揺する。
正直、政治的な会話ではない、己の趣味などを話したりするというのが物凄く苦手なのだ。
どうにかして避けないと…
『…甲斐田様の研究室は美しいですね。全ての物が整理整頓されていて……』
甲斐田「あー……僕ちょっと神経質な所があって、ごちゃごちゃしてる所を見ると落ち着かないんですよね。正直直したい気持ちもあるんですけど………」
『いえ、綺麗好きというのは素晴らしいと思います。
【机の乱れは心の乱れ】と、東洋の方では言い伝えられているそうですし』
甲斐田「‼︎……えっへへ、そうですよね！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1420人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫のお餅( ･ω･ )(プロフ) - りょーーさん» そんな気に入ってくださるなんて…😭ありがとうございます、とても励みになります！！ (4月4日 19時) (
レス) id: 278cf1e01e (このIDを非表示/違反報告)
りょーー - 最近この界隈ハマったばかりなんですが、設定と世界観が癖すぎて…辛いです……これからもずっと応援してます！！ (4月3日 23時) (レス) id: f52fe25127 (このIDを非表示/違反報告)
猫のお餅( ･ω･ )(プロフ) - Upa丸さん» こういうシンプルな声援も良いんだよな……真っ直ぐなその気持ち、めっちゃ沁みました！更新頑張ります！ (12月20日 20時) (レス) id: a7af9d7ebe (このIDを非表示/違反報告)
Upa丸(プロフ) - 本当に大好きですーーー！これからも無理せず活動頑張ってください！！ (12月20日 19時) (レス) @page39 id: 3c4a854e64 (このIDを非表示/違反報告)
猫のお餅( ･ω･ )(プロフ) - ??さん» ありがとうございます！頑張ります！ (12月10日 18時) (レス) id: 6ee307290c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
