まやかし ページ6
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そういえばTwitterはじめました
@KzgjT です 裏話とか小ネタとか呟こうかなと
フォロリクどーぞ
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どうしよう。引き返せないところまできてる。
ほんとうは、ちょっとどきどきしたりたのしんだりするだけでいいのだ。こんな本気になるつもりはなかった。わたしはまかやしだもん、研磨にみせられたものじゃない。
｢なんでおちこんでんのおまえ｣
つんつん、とライカに頬を小突かれる。ライカはわたしが研磨のことを好きなのを知らない。ライカのことはだいすきだしたいせつにおもってる。でも、あのせんぱいの一件で、おひめさまのライカに、ぜんぶ奪われないか心配になってしまったのだ。ライカになりたい。きっとわたしは何者にもなれないことだけがきまっているまやかしだもん。
｢わたしはずっとAのことすきだから｣
｢うん、｣
｢親友だからね、わたしたち｣
かわいい顔でかわいいことをいう。んーと欠伸をして、いろいろ思うことはあるけどライカはわるくないから蓋をする。
｢今日放課後スイパラ行かない？｣
｢いく！｣
目を輝かせたライカに、わたしも頬がゆるんだ。かわいい。おまえの髪巻いてとびきりかわいくするから、気合いいれるから。となぞに意気込むライカにわらう。考査でどこもいけてなかったしね。
✤
たくさんたべちゃった。太るかなあって帰路につく。ライカとは方向が真反対だからひとり。もう暗いけど、狙われるようなスゴい人じゃないからたぶん大丈夫。
街灯がチカチカして、微妙なあかりが辺りをてらす。すこしぶきみ。
｢A･･？｣
名前を呼ばれて振り返ると、研磨と黒尾さんがそこにいた。部活帰りかな、部活って結構遅くまでやるんだね。中学も高校も部活は入らなかったから、部活についてはあまり知らない。バレーについてはちょっと知ってる。研磨の試合を隠れて見に行ったことがあるもん。
｢Aちゃんじゃないですか、コンバンハ｣
｢黒尾せんぱい。こんばんは｣
黒尾さんは相変わらず胡散臭い顔をしているけど、このひとは思っているよりずっとやさしい。直接的には感じさせない優しさもこのひとのやさしさ、優しさ極めたらこうなるんだなって人。はずかしくていえないけどねー！
｢もうだいじょうぶなの｣
｢泣いてあまいものたべたらふっきれたー！！たぶん！｣
ニコ！と笑うと研磨はためいきをついて黒尾さんは苦笑した。迷惑かけてごめんね。
心配かけないで、と研磨にデコピンをされる。そんな痛くなかった。多分加減してくれてる。
｢研磨が部活中ずっとソワソワしてたのそれか｣
｢クロうるさい｣
かわいいやつめ！
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作者名：そあ | 作成日時：2023年12月10日 22時
