おしえてあげます【国見英】 (ページ10)

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密会ページ10

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部活が終わって、珍しく自主練をしている国見くんにわたしのことが好きでは無いことの確認を取ったらすきだよと言われてしまったし、間接キスは故意だったといわれてしまった。クソ〜！せんぱいをからかいやがって！
耳まで赤くなってしまった事が恥ずかしくって、誤魔化すみたいに坂井ちゃんの自主練に付き合っている。女バレのコートはもう片付けてしまったから、男バレのコートで。まあただの対人パスなんですけど！！

｢えっAうまいじゃん｣
｢でしょー！国見くんに教えてもらったの｣
｢フーン、付き合えば？｣
｢坂井ちゃんまで！レシーブ教えてもらっただけで恋愛関係には発展しません！｣
｢アンタ自分でレシーブ上手くねから始まる恋は良いと思ったっていってたじゃないですか｣
｢ギャー！｣

国見くんがにゅっと出てきて驚いて悲鳴をあげた。さっきまでサーブ打ってたくせに！！レシーブ教えただけじゃないでよね、間接キスもしましたよね、と生意気なことを言うので慌てて口を抑える。クッソ身長高いな！背伸びしないと届かないよ183cm！てかちょっと国見くん屈んでるし！

｢いいこと、国見くん！事故を故意と言ってはいけないし、せんぱいをからかっちゃいけないの！｣
｢じゃあ好きはいいんですか｣
｢だからからかうなってば！！｣
｢なんでですか｣
｢好きになっちゃうかもしれないじゃん！｣
｢それは困りますね｣

国見くんが笑った。なんで笑ってるんだよコワ！やぱ困るんじゃんこわいよ国見くん……きみの思考回路掴めないよ！でも笑った顔はかわいかった。もう本当に国見くんのことが分からない。イヤ、異性のことを1秒たりとも理解したことは無いんだけどね。

｢国見くんのことよくわかんなくなってきたー！｣
｢俺が意地悪してるからじゃないですか｣
｢してるの？｣
｢してる｣

意地悪に笑ってふにゅ、って国見くんが頬をつまんできた。そのままもみもみとわたしの頬を揉んでいる。そんなに気に入った？わたしのほっぺ。ほっぺ以外も気に入ってくれたら良いのになーって。センパイなので。言いませんけど。
しばらく国見くんに頬を揉まれていたら、あきらくん。なんていうか細い声が後ろから聞こえた。1年生の女の子。たしか吹奏楽？？部だったはず。

｢あきらくん、ちょっといいかな｣

ちいさくて、ふわふわしてて、かわいい。被保護性をかなり主張してるタイプの女の子。国見くんと同学年で、同等に扱ってもらえる女の子。

｢国見英、いっておいで｣

国見くんは何言いたそうだったけど、国見くんの服をちょこんと掴んだ女の子とわたしを交互に見て、女の子と体育館を出ていった。