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「いきなり泣き出したから、びっくりしました」
「ごめん…」

ちょっとしたら涙は止まった。
そんなに漫画の女の人に似ていると言われのいやだったんですか、とちょっと呆れた顔で言うものだから、伊藤くんのこと思い出しただけだよって微笑んだら国見くんはすごい顔をしてわたしの頬をちょっとひったぱった。国見くんはすごい顔からかわいい顔になって、えすげえモチモチしてますねなんですかコレって頬を触ってくる。ただのほっぺだよ。

「国見くん、そういうのはカノジョにやるべきですよ〜」
「俺彼女いないです」
「うそ〜モテそうなのに」
「先輩が彼女になってくれれば良いのに」
「ポテトも追加すればいいのにみたいにいわれても…」

彼のかおをみつめていたのに、わたしの頬に人差し指をつきさしてあんたはさぁ、ってちょっと不満気な顔をした。

「あんたのなかで、俺はまだ金田一の彼女ですか」

ちょっと眉を下げて、不満気な顔でいうものだからそんなに深刻なのかと思ったのに。そんな顔で言わないでほしい。何度でも言うけど、失恋直後にイケメンの思わせぶりは毒なんだってば!わたしがハイスペ男しか好きになれなくなったらどうするの。それってきっと大変なこと。好きな人とは付き合えないし付き合ったとしても釣り合ってないって笑いものにされるのが、目に見えてるから。

「ちがうよ。いったじゃん、国見くんも男なんだって思ってる」
「それ普段は男だと思われてないんですか」
「もー、ちがうよー」

なんだか今日は国見くんが面倒臭い。やめてよ好きになっちゃうから。そういう面倒臭さ、わたし大好きなの。ちがう、国見くんだから好きになってしまいそうなのだ。なんかそれ、わたしが国見くんのこと好きみたいじゃん。それは違う、多分。
もやもやしながらわたしは彼の頭を撫でた。

「よしよし、国見くんも疲れてるんだね。ほら、シュークリームをあげよう」
「…ありがとうこざいます」
「えまってここで食べないで、おこられるよ」

誰も見てないし一口だけ、と国見くんが頬張る。本当は姉ちゃんにあげるつもりだったんだけど、やっぱりいいや。姉ちゃんの笑顔より国見くんの笑顔のほうがだいじ。図書室で食べてるのは良くないけど、そんくらい機嫌が悪かったのかも。
残りは図書室以外で食べてね。と言おうと口を開いたら、国見くんにシュークリームを押し込まれた。これで共犯だろって笑う国見くんの顔は、やっぱりかわいい。

あれ?でもこれ、間接キスじゃない!!!!!!!?????

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赤羽 - こういう終わり方好きですっっっ!神作品です! (4月4日 7時) (レス) @page17 id: b22b7ccd76 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:そあ | 作成日時:2022年12月27日 15時

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