おしえてあげます【国見英】 (ページ1)

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失恋ページ1

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｢伊藤くん！！わたしお弁当作ってきたよー！｣

お昼休み、大本命の彼氏である伊藤くんにぶんぶんと手を振った。ああもうだいすき…！！！わたしのぶんと、それと、伊藤くんと一緒に食べようと思って作ってきたお弁当を持って駆け寄る。
……あれ、ていうか伊藤くんなんか付けてない？左腕にまとわりついてる何か。は？おんな？え？どういうこと？？？？わたしと彼の距離が近付いたところでわたしは口を開く。

｢なにそれ、誰なの？そのひと。｣
｢ゴメン、僕さ…好きな人出来て。僕ら付き合うことになったから別れてくんない？
お弁当は貰うね。｣
｢……え？？？いや、え？？？？｣

意味わかんない！浮気？浮気されてたってこと？？えっ酷くない？？？酷いじゃない、サイテーだ！！しね！しね！！！ていうかお弁当渡さないし。なにお弁当だけ受け取ろうとしてんの？キショ！！！
…とは思ったけれどチキンなので言えず、今までありがとうと笑ってお弁当は持って帰ってきた。お弁当ふたつも食べられないんだけど。
実は、わたし、このような振られ方が初めてでは無い。何故かものすごく男運が悪いのだ。
いつも慰めてくれるコーハイのところへ急いで向かう。男子バレー部1年のかわい〜〜(笑)国見英とマジカワイイ金田一勇太郎だ。金田一いいこだよ。ほんとに。なんで彼女出来ないんだろうね。らっきょだから？？？
多分中庭にいるハズだ。あの子らいつも二人で中庭でご飯食べてるから。あっほんとにいた！！！

｢ちょっと聞いてよ金田一と国見英！！！｣
｢えっ！？あっ、ハイ！！！｣
｢Aさんまた振られたんですか？｣
｢国見英〜！！ホントだよまた振られちゃったの！｣
｢なんででしょうね…、Aさんいい人なのに｣
｢マジ大好きだよ金田一｣
｢えっハイ！ありがとうこざいます！｣
｢金田一やめときなよ、Aさんは｣
｢えっ国見英ひどくない？？？｣

普通に伊藤くんのことは大好きだったので女作っててかなしかったし、クソムカついたのでうえーーーんと泣いていたら、めちゃくちゃ優しい手つきで撫でられた。だ、だれだ。メッチャ気持ちいい。マッサージ師？？？？
ば！！と顔を上げると、そこには驚いた顔の国見英。へえ、国見英そんな優しい手つきで私の事撫でられるんだね！じゃあ普段から優しくしてよ！

｢国見英もやっぱ愛してるよ｣
｢ごめんなさいAさんはちょっと…｣
｢やっぱきらい、タンスの角に指ぶつけろ｣
｢メッチャ性格悪いですね｣

いや性格悪くないし！！！と言おうとしたが、みっともない気がしたので、国見英もね、と言ったら、そうですね。と意外に同意された。