カーディナル【約ネバ】 (ページ5)

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You side

コニー｢どうかな服…｣
エマ｢バッチリ♡ 似合ってるよ｣
コニー｢よかったぁありがとう。｣

コニーがエマに褒められ、ニコニコしている。
わたしと目が合うと、テクテクと寄ってきた。

コニー｢A、どう……？｣
『似合ってる。可愛い』
コニー｢えへ、ありがとう。…私、ハウスを出ても頑張る。｣

コニーがリトルバーニーをギュッと抱きしめた。

コニー｢大人になったらママみたいな"お母さん"になりたいんだ。それでね、絶対子供を捨てたりしたいの！｣

ママみたいな"お母さん"…か。

拳を固く握りしめ、俯く。

なにか、声をかけようと思った。
彼女はこの"物語"のために、死ににいくのだ。

『ｯ、…』
エマ｢元気でね！｣

ママとコニーがハウスを出て、門へと向かう。

わたしには優しく、愛に溢れた歌が聞こえる。

掃除当番のエマたちが食堂へ向かう。

エマ｢コニー！？忘れとるがなー｣

大きな叫び声が聞こえた。

エマ｢ど…どうしよう…｣
ギルダ｢＿ってコニーもう行っちゃったよ？｣

レイ｢でもないかも｣

レイの声がした。
顔をそちらに向ける。

レイ｢さっき風呂場の窓から遠く門に灯りがついてるのが見えた
見送りについて行ったママも戻ってきてないしまだコニーは出発してないんだと思う｣

首にタオルをかけたレイが指を指す。

ノーマン｢届けてやろう｣
エマ｢ノーマン｣

2人が届けに行く準備をする。

エマ｢だめだぁーやっぱり裏口も鍵がかかってる｣

するとノーマンがヘアピンを取り出して、ピッキングをはじめる。

ｶﾁｬ

ノーマン｢後で一緒に叱られよう｣
エマ｢うん、いってきます！｣

レイ｢行かねぇの？｣

2人に手を振っていると、レイがポンと肩を叩いた。

『…なんで？』
レイ｢いや…｣
『……』

もう、ここでレイには打ち明けてしまおうか。

いや、やめた。

『万が一の事があっても、ノーマンがいるし、大丈夫じゃないかなぁ』
レイ｢…だな｣

レイは諦めたのか食堂へ戻っていった。

｢ A～眠いよう｣
｢いっしょにねよ？｣
『うん。今日は一緒に寝ようか。』

年少者が寂しさに耐えきれず目を擦りながら抱きついてきた。

それに返事をして、寝室へ足を進める。

フィル｢A！？｣
『今日は一緒に寝ようか』
フィル｢…うん！！｣

普段は聡明なフィルも今日ばかりは甘えたいようだった。