カーディナル【約ネバ】 (ページ12)

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You side

食料庫から今日必要なものを運び出す。

クリス｢A～｣
『なぁに？クリスティ』
クリス｢ぼく、お皿並べたよ！｣
『そうなんだ、助かったよ。ありがとう』

褒めて欲しいのがダダ漏れのクリスティの頭を優しく撫でる。

アンナ｢まって～っ｣

部屋の奥でアンナがお皿を大量に持ったシェリーを慌てて追いかけている。

側まで寄って、シェリーが持ったお皿を何枚か受け取る。

シェリー｢わぁ！｣
アンナ｢A！ありがとう！｣
『いえいえ。シェリー、危ないからお皿は1枚ずつ運んでね？』
シェリー｢はーい…ごめんなさい｣

そのまま夕飯の準備をしていると、他の最年長(フルスコア)の3人の声が聞こえた。

エマ｢＿＿＿それで他の本も調べてみただけ｣
レイ｢道理で｣
エマ｢ん？それどういう意＿＿＿＿＿

え……ドンとギルダは？｣

ノーマン｢食料庫(こっち)にもいない！｣
レイ｢チッ……！A！ドンとギルダは！？｣
『え…いない、の？』

驚いた、とでも言うように瞳孔を開く
別に演技をしなくても、彼らはまだ(・・)そんな所まで見ていない……が。

エマ｢ドン、ギルダ。よかった…！てっきり……｣
レイ｢どこいってた？｣
ドン・ギルダ｢｢……｣｣
エマ｢え｣

5人の態度を不思議に思った年少者が立ち止まる

ノーマン｢今は目立つ後にしよう｣

エマ、レイ、ドン、ギルダにしか聞こえない声でノーマンは呟いた。

それぞれが食卓についても、5人の表情は晴れなかった。

レイ｢A、今夜食堂に来い｣
『うん、わかった。』
レイ｢！？｣
『素直に頷くのがそんなに珍しい？』
レイ｢あ、あぁ…てっきりいつも通り、"眠いからやだ！"って言われると思った｣
『あれは…まぁ、そうだね……えへへ』

今まで、レイは何度も私に真実を伝えようとしてくれた。
が、わたしは今日の今日までそれを避けてきた。

眠いやら、弟妹のお世話が何やら、それはそれはあらゆる口実を使った
最近はそれさえせず、ただ"眠いから"と。

食堂に向かう足取りはそれは軽いものだった。

｢……で？｣
ドン｢入ってきたよ秘密の部屋。地下室だった｣
エマ｢どうやって入ったの？｣
ギルダ｢ドンが…鍵を掏って…｣
エマ｢ママから！？｣

えー、とエマが驚愕する。
わたしはその光景を静かに見ていた。

ドンがかけたカマに引っかかったエマが、この農園(・・)の全てを話した。

ドン｢ふざけんな！！｣

重たい音が響いた。