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「……ゆーと?ここは……」
「やま、起きた?俺ん家だよ。」
まだ少し潤んでいる瞳。すぐのすぐには良くならないよね……。
「熱測ろっか。」
「いや、もう辛くないよ。」
そっか………なんて俺が言うと思っているのだろうか。この子は。
「やま……正直に言って?」
「まだ少し……辛い……です。」
熱を測ると
38.0℃
と朝より少し高め。
疲れが溜まってたんだよね、きっと。
「やま、なんでも言っていいよ。中島裕翔が誠心誠意看病してあげるから。」
「じゃあ…………ぎゅっとして?」
やっと、甘えてくれた。
熱が高いから少し幼くなっているだけかもしれないけど、嬉しかった。
お望み通りぎゅっと抱きしめると思わぬ言葉が。
「ごめんね……俺……迷惑…………」
本当に、お馬鹿ちゃんは困る。
「なーに言ってるの。やまは俺の嫁だから甘えてればいいの。」
「意味分からない 。」
安心してくれたのか、やまはふふっと綺麗に微笑んだ。
次の日の朝、いい匂いと共に目覚めた。
「おはよう、裕翔。」
「おはよう……え?」
なんとテーブルの上には、味噌汁や卵焼きが並べてあったのだ。
「あ、体温計で測ったら、37.5℃だったよ!!」
元気なのはいいんだけどさ、それを世の中では微熱と言います。
「山田涼介様、完全復活だぜ〜。」
「まだ微熱なんだから、調子乗らない。」
「はぁーい。」
鈍感で少し馬鹿で上手く甘えられなくて……美味しいお味噌汁を作る君が、大好きだ。
end
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赤兎(プロフ) - やまたかさん» 喜ばしい限りです。ありがとうございます! (2020年3月12日 23時) (レス) id: 4dedd8f2d1 (このIDを非表示/違反報告)
やまたか - 完結おめでとうございます♪毎日楽しみに読んでおりました(*゚▽゚*)特別なチカラ_も更新頑張ってください! (2020年3月12日 21時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎(プロフ) - やまたかさん» 嬉しい感想ありがとうございます。大ファンだなんて……恐れ入ります。 (2020年3月4日 11時) (レス) id: 4dedd8f2d1 (このIDを非表示/違反報告)
やまたか - 一目見ただけでこのお話の大ファンになりましたっ!これからも更新頑張ってください!応援しております♪ (2020年3月3日 19時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤兎 | 作成日時:2020年2月9日 17時