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「すー、はー……吸ってー、吐いてー？」
「はぁはぁ……すー……ひっはぁはぁ」
「そうそう、上手。吸ってー、吐いてー。」
「はぁひっはぁ……すっはぁ……」
山田が落ち着いたのは十分もあとのことだった。
「もう……はぁ…平気」
「良かった……。」
「……俺、スタッフとマネージャーのとこ行ってくる。」
八乙女が山田の手を離し、立ち上がろうとすると涙目になりながら
「離れないでよ……ひか……」
と山田が言う。
八乙女の目が大きく見開いた。八乙女だけではなく、薮も同じ表情だ。
「離れていかないで？……あっダメな人間だから嫌になった？そうだよね……俺なんて……はぁ……」
「大丈夫、離れない。落ち着いて？」
八乙女の言葉を聞いて、薮に頭を撫でられて山田は愁眉を開いた。
「ソファ座ろっか。」
「立てる？」
「ん……。」
八乙女に支えられながらソファに座る。薮と八乙女に挟まれて座る形に自然となった。
「ゆっくりでいい、心、軽くしよ？」
「薮ちゃ……」
「離れてもいかないし、嫌いにもならないから。」
「光くん……」
ゆっくりとゆっくりと山田は話し始めた。
メンバーが離れていく夢をみること、過去のフラッシュバックが苦しいこと。
「そっか……話してくれてありがとう。」
「辛かったな……。」
「ぐすっ……」
苦しさからの涙ではなく、安堵からの涙が零れる。薮や八乙女もそれが分かったのかほっと一息をついた。
「不安になったら、いつでも話しきくから。」
「薮ちゃん……ぐすん…ありがと。」
「なんでも受け止めるから。」
「光くんも……ありがと。」
「あれ……寝ちゃった。」
「ぴかぴかるんるん、ぴかるんるーん。」
「光……どうした？」
「いい夢がみれる魔法だよ。」
「……俺もやる。やぶやぶんぶん、やぶんぶーん。」
二人の素敵な魔法のおかげかいつもの夢は見ずに、明るく楽しい夢がみることができた。
その後、薮や八乙女が今日のことを話し、JUMPのメンバーがたくさん甘やかしたおかげで、山田がフラッシュバックに苦しめられることもなくなった。
「隈、なくなったな。」
「寝れているみたいだね。」
「あの時、機材トラブってて良かったよ。」
「あの後すぐに帰れたしね。」
薮と八乙女は今日も肩を並べて歩いて行く。
end
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赤兎(プロフ) - やまたかさん» 喜ばしい限りです。ありがとうございます！ (2020年3月12日 23時) (
レス) id: 4dedd8f2d1 (このIDを非表示/違反報告)
やまたか - 完結おめでとうございます♪毎日楽しみに読んでおりました(*ﾟ▽ﾟ*)特別なチカラ_も更新頑張ってください！ (2020年3月12日 21時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎(プロフ) - やまたかさん» 嬉しい感想ありがとうございます。大ファンだなんて……恐れ入ります。 (2020年3月4日 11時) (レス) id: 4dedd8f2d1 (このIDを非表示/違反報告)
やまたか - 一目見ただけでこのお話の大ファンになりましたっ！これからも更新頑張ってください！応援しております♪ (2020年3月3日 19時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎 | 作成日時：2020年2月9日 17時
