・ ページ8
櫻井side
中島先生が涼介くんを保健室に連れて行った。
その姿を見て……俺もちゃんとしないとだなと思った。
ニノにも話を聞いて、もっと涼介くんのことを知って俺も対応できるようにならないと。
「先生〜、あの子大丈夫なのかな?」
「うん、大丈夫だと思うよ。」
根拠のない『大丈夫』に反応してか侑李くんがじっと見つめてくる。
そりゃ、心配だよな……。
「じゃあ、自己紹介をはじめようか。」
1人1人の自己紹介をしっかり聞かなければならない……そんなことは分かっている。
だけど、涼介くんのことが頭から離れない。
『特別扱い』はしないって約束したんだ。
上手く付き合っていかないと。
お、次は侑李くんが自己紹介をするみたいだ。
侑李くんは、勢いよく立ち上がり可愛らしい笑顔で口を開いた。
「知念侑李。さっき出ていった子…涼介の幼なじみ。涼介は、ちょっと身体が弱いけど優しい子だよ。」
「……1年間よろしくお願いします。あっ、涼介のこともよろしくね!」
侑李くん……いい子だな。
涼介くんのことを大切にしていることがよく分かった。
この時間に、涼介くんは戻って来なかった。
次の時間の学年集会も。
お昼休み、俺は保健室にいるであろう涼介くんの様子を見に行くことにした。
「や……こ…い……よ。」
「大丈夫。僕もいるから……。」
扉を開けるのに戸惑いを隠せなかったことは、言うまでもない。
241人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:赤兎 | 作成日時:2019年10月13日 23時