特別なチカラ＿＿2 (ページ5)

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侑李side

二宮先生、櫻井先生、涼介、僕……

涼介のためを思ってこの場にいるけど、重苦しい雰囲気に耐えられそうもない。

全然話し合いがはじまらないし……。

「何も話さないの？」

「私と侑李くんは、見守り役としてここにいるだけですよ。」

涼介と櫻井先生を2人きりにするつもりだったけど涼介のこともあって二宮先生と僕がいる。

「涼介くん？」

「……なんですか。」

「正直に言っても……いいかな？」

「どうぞ。」

正直に言うって……涼介を傷つける内容だったら？

そう思って二宮先生のほうを見ると大丈夫ですとでも言うように微笑んだ。

「特別扱いはしなくてもいいかな？」

「……！！」

「涼介くんはそのチカラを隠すみたいだし、こちらがソワソワしていてもおかしいでしょ？」

「もちろん、何かあったときにすぐ対応できるようにはするけどね。」

最低な教師…… 涼介のトラウマ……

自己紹介の時に勝手にチカラのことを言った先生、

変にガン見してきた先生、

チカラを知った時に気味悪がった先生……。

僕の記憶にあるだけでも色々な先生がいた。

櫻井先生は……？

「ありがとう……ございます。」

涼介がお礼を言う。信用してみようとでも思ったのだろうか。

2人が握手を交したとろこで話し合いは終わった。

櫻井先生は……他の先生とは違うみたいだ。