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「すいません、長沼さんいますか？」
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「ふふ、呼ばれてるよ」
「絶対お気に入りだよね」
「いいな〜」
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「違いますよ、仕事任されてるだけです。」
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あれから、海ちゃんとは意図的に避けた。
連絡も必要最低限、取らないようにした。
例え長年の好きな人が友人だったからって真白は真白だから。
この気持ちは、いつか言えたらいいな程度で今はそれを隠して接してる。
…いつか。
そう、いつか。ね。
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「なんですか？」
「この資料の要件で」
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そしてここ最近は平野さんに呼ばれる。
印刷部の私に用事なんてさほど無いはずなのに。
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「あの、私印刷部なんでこういう要件は…」
「じゃあこれ、印刷して」
「あ、これは前に印刷しました」
「足りなかった」
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部署を離れた会議室。
大きい部屋に私たち2人。
なぜか彼は私を呼び出しては私をここへ連れてくる。
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「ほんと、なんなんですか。」
「なにが」
「毎回私を呼び出して。」
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私がそういうと不機嫌そうに襟足に手を置く。
なにか考え事をしているのか、どこかを見つめる彼。
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最近私を呼び出す彼は会社でも有名なくらいいい成績を残す優秀な社員。
私の幼馴染、海ちゃんと1位を争うほどだとか。
営業部の彼は懐に入りやすい性格であり何より整い過ぎたルックス。
だからこそ彼は周りから愛され、ご飯や呑みに誘いやすいだとかなんとか。
…かなりのプレイボーイだとも聞いた事がある。
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それらは全て噂に過ぎない。
実際営業部なんて接待で使う資料を印刷する時しか関わらないし
ずっと海ちゃんにしか見てなかったから彼のことは噂を通してしか知らない。
確かに見た目はカッコいいし初めて見た時も息を飲むほどだったけど
海ちゃんの方がカッコいいしなんかチャラそうだし。
プレイボーイって言われるのもなんとなく分かる。
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「あの時」
「え？」
「あの時だよ、あんたが酔ってた時」
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資料を机に置いて右手でネクタイを緩めた。
彼の手筋やゴツゴツした手に胸が高鳴る。
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「ちょっと時間ある？」
「いいえ、仕事に戻らないとなので」
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そんな噂をされるほど彼は女子社員からも人気だ。
この人と関わって目につけられたらシャレたもんじゃない。
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もも(プロフ) - 私の端末がおかしいのかわかりませんが、４ページ目の紫耀の漢字が紫輝になってます (2021年6月19日 23時) (
レス) id: 573355469d (このIDを非表示/違反報告)
：む ぎ 。(プロフ) - 涼杜兄妹さん» コメントありがとうございます。今後はきっと絵に描いたような生活を送るかと思います(^^) (2021年3月7日 13時) (レス) id: 860fb48182 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - 完結おつかれさまです！好きな作品だったので終わってしまうのがさみしいです。2人がどんな生活をしていくのかが楽しみです♪ (2021年2月28日 20時) (レス) id: a89c13a921 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shiro.
| 作成日時：2021年1月18日 22時
