40 Shoside ページ40
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"こんな人もいたね" なんていつか言われてしまうのか。
嘘だったかのように忘れられてしまう。
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俺と彼女が初めて会ったのは、きっと彼女はあの居酒屋だと思ってるけど
本当は入社初日。4年前にも遡る。
履きなれていないパンプスで、長い髪を後ろにまとめて
シワのない綺麗なシャツを身にまとった彼女を初めて見たとき
目が眩むほどの眩しい世界に1歩踏み出す覚悟を感じたんだ。
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だせぇけど、一目惚れってやつ。
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物心ついた時から女に困ったことがなかった。
俺が好意を寄せたら喜んでやってくるし、それなりに可愛い子も常に俺の周りにいた。
一通りのこともそれなりに経験してるし思春期や学生の頃はその辺の女をとっかえひっかえしてた。
ああ、そんな頃もあったな。
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だから次の恋は最初で最後にしようと思った。
自分の気持ちも彼女の気持ちも全部全部嘘偽りのない関係を求めた。
それでも彼女と自分の気持ちが比例しなかったら、仕事に没頭しようと。そう思ったんだ。
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初っ端から見事に空回り。
名も知らない彼女は俺の同期、海人を見ては目を離さない。
好きなんだと思った。皮肉にも俺が好きになった彼女は俺の親友を好きだったんだ。
勝ってこないっしょ。こんなにも魅力的な目をした人は見たことがない。
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だから最後の晩酌として対して酒も吞めない癖に居酒屋に足を運んだ。
そこで冒頭に戻る。
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男子トイレで当たり前のように手を洗う彼女。
そして息を飲むほど、目に熱がこもった彼女の瞳に
早く誰にも見つけられないところに隠したいと思ったんだ。
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「もうさ、私も年女なわけよ」
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"モウモウの牛さん" 自分でそう言っていた。
言葉を交わすのは初めてだったけど、俺が好きになった女だけあった。
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自らフラれたことを言ってはそれに落ち込んで酒を手にする。
これ以上呑んだら100でお持ち帰りされる、と判断したから
家に帰るようタクシーを呼んで促したけどそれも無意味で、
酒を手にとっては放す様子も見られなかったから仕方なくタクシーへ連れ込んで送った。
…当の本人は覚えていないようだけど。
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海人にフラれた事実を知ってしまった以上俺も隠れて彼女を見つめるのもやめて。
人生まだこれからっしょ。まだやれる、ってカッコつけて
彼女との関係に千切れる音が聞こえるまでやってやろうって思ったわけ。
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もも(プロフ) - 私の端末がおかしいのかわかりませんが、４ページ目の紫耀の漢字が紫輝になってます (2021年6月19日 23時) (
レス) id: 573355469d (このIDを非表示/違反報告)
：む ぎ 。(プロフ) - 涼杜兄妹さん» コメントありがとうございます。今後はきっと絵に描いたような生活を送るかと思います(^^) (2021年3月7日 13時) (レス) id: 860fb48182 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - 完結おつかれさまです！好きな作品だったので終わってしまうのがさみしいです。2人がどんな生活をしていくのかが楽しみです♪ (2021年2月28日 20時) (レス) id: a89c13a921 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shiro.
| 作成日時：2021年1月18日 22時
