恋に慕う＿＿【hidaka,ukisho】

49 hidaka Side ページ49

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ずっと好きだった人と無事に両想い。
今まで誰かに好かれたことはあるけど。
誰かと付き合ったこともあるけど。
こんなにも誰かの事を愛おしく思ったのは生まれて初めて。

最初は”私が、か、彼女なんて〜！”って
頭を抱えては周りの視線に怯えていたけど。
最近は、




「飛貴くん！」




なんと下の名前で。しかもみんなの前で！
鳴れって怖いよな〜なんて思いながら
彼女の前では”なあに？”って平然装って。
内心大喜び。




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そしてさらに、好きな人にフラれてから
可愛くなる努力をし続けていた彼女が
俺のために可愛くなるって言い出して。
日に日に明るく、可愛くなっていく彼女に
どんどん気持ちが大きくなる日々。




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高校3年生に進学した今。
隣で、俺の行く大学に行くために勉強中。




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「ここ、わかんない〜」




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彼女が高校2年生の時から家庭教師をしているけど
進学した今も彼女の頭は壊滅的に悪くて。
……いや、壊滅的は嘘かな。
少し、ほんの少しだけど頭は良くなっている。

日々、可愛くなる努力をする彼女に
出来ない勉強をする彼女に
そんな毎日が新鮮で成長を感じて。
俺も負けてられないなって思った。




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『初めてここに来た日、覚えてる？』

「飛貴くんが壁ドンした日？」

『壁ドンって、笑』






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俺が彼女を見たのはその日じゃないけど。
まるで生まれる前から知っていたような。

もしも、もしも君が自信が無くなったら
俺は真っ先に誰よりも彼女の味方でいると誓おう。
落ち込む出来事があったら彼女の事を全力で励まそう。
悲しいことがあったら元気になるまで隣にいよう。
嬉しいことがあったらその倍、うんと喜ぼう。




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『A』




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名前を呼ぶと、返事をしてコチラを向く彼女。

ねぇこれからどんな毎日を送ろうか。
良いことも悪いこともきっとこれからたくさんあるかもしれないね。
そんな日々を一緒に乗り越えて一緒に生きていけたら。
そうなったらいいなって思っているよ。

10年後、100年後、大袈裟だけど一緒にいたいと思っているよ。

変わらないもの、ずっと守りつづけよう。




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好きだよ。




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恋に慕う＿＿＿




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END




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