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37 hidaka Side ページ37

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「ちょ!ちょ!ちょー!」




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体育祭の準備、みんなで持つボンボンの製作途中。
別のクラスからやって来た立川真美。
俺らのクラスにナチュラルに入ってきてなんの迷いもなく、
大きな目を俺に向けて話しかけてきた。

そんな様子に気づいたのか”どした”と
那須が小さい声で慌てる。




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「い、今!優実ちゃんに呼び出されて!」





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ヤバい…と思った。
思ってしまえば居てもたってもいられなくて。走った。

奥から聞こえる那須と立川の声。
呼び出しってドラマじゃあるまい。
大森のやつ、何考えてんだよ。

このまま穏便に何事も無かったように
立ち去ろうと思った俺がバカだった。




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走りながら、そういえば立川から
どこに呼び出されたのか場所を聞くことを忘れていて。
当てもなく走る。呼び出しってなった時にどこに呼び出すか考えて。
中庭だったり渡り廊下だったり。




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暁は怖がっていないだろうか、怯えていないだろうか。
ああ見えて結構気が強い大森だから、
暁が心配でたまらない。そしてどうしようもなく暁に会いたい。




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しばらく走って体育館裏倉庫。
ここならTHEって感じだし呼び出されそう…って当たり。


倉庫の前で同じ向きを向いている2人。
そして大森に押されて座り込む暁。


咄嗟に助けに行こうと、足を1歩踏み入れた時
暁が話し出した。




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「わ、私も!私も、う、浮所くんの事が好き。
 ……っていうか、好きだなって思っていて。
 あ、どっちがとか無いんだけど、、」




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話ながら立ち上がる彼女。
手やスカートについた砂を払い落としながら
また話を続ける。

そして立ち悪いかもしれないけど、
続きが気になって身を潜める。



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「私、優実ちゃんを初めて見たとき
 すっごい可愛いなって思って、
 だからまさかこんな形だけど
 お話しできるなんて思ってなかったから、素直に嬉しい」

(…なにが言いたいの?)

「ああ、ごめん。
 正々堂々!とまではいかないけど、
 戦う気もさらさらないんだけど、
 私はもう逃げないって決めたから」




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”だから、浮所くんの好きをやめない!”




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真っすぐだった。胸を打たれた。
ドキドキした。顔が熱くなった。

”可愛くならないとダメなんです”って言ってた
あの頃とは打って変わって強くなった暁が眩しい。
逃げないなんて言いながらなかなか行動に移せなかった俺とは違って
俺が思ってる以上に彼女はずっと先を歩いていた。




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設定タグ:浮所飛貴 , 那須雄登 , 美少年   
作品ジャンル:恋愛
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Shiro.(プロフ) - 梨乃さん» 感想ありがとうございます!励みになります、うれしいです!!! (4月10日 11時) (レス) id: 5a97038d8f (このIDを非表示/違反報告)
梨乃(プロフ) - ものすごくキュンキュンしました!続きが楽しみです^_^ (4月8日 8時) (レス) @page36 id: 5cceb5056f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Shiro. | 作成日時:2024年2月26日 22時

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