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「ん、え?」
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目の前でキャーキャー騒がれる美男子。
圧倒的ルックスの彼の人気は学校だけでは無かったみたいで。
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「暁って人いる?」
(Aちゃんかな?いますいます!)
「俺同じ学校なの。呼んでもらってもいい?」
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短期バイト。幼い頃から何回か行った事のあるファミレスで
人生初のバイト。慣れない事だらけだったけどそれにももう慣れて。
やっとの折り返しって時に美男子はやって来た。
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「やっぱ暁ちゃんじゃん」
「那須くんってファミレスとかくるんだね」
「うん、まぁ誘われただけだけど」
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有名なブランドのロゴが左胸にワンポイントの
黒いTシャツ姿でドリンクバーを頼んだ。
那須くんがお店に入ってきた時に私が対応して
気づかれていないと思って裏へ逃げたけど
どうやら気づかれたようで。ドリンクバーを注文の機会に打ち込む。
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「浮所とどー?」
「どうって?」
「夏祭りとか行くのかなって」
「夏祭りは毎年真美ちゃんとなあくんと行ってるよ」
「ふーん、」
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私の話を聞きながら頬杖をついた那須くん。
私が立っているせいか、
絶妙に目線が上目遣いでなんだか慣れない。
というより、那須くんと目が合うと
どこか全部見透かされそうで。ちょっと構えてしまう。
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「素直になっても大丈夫だと思うよ、俺は」
「え?」
「まあアイツにも言える事なんだけど」
「アイツって?」
「とにかく、これから来る子には要注意すること!」
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”いい?”なんて半ば強引に私の返事を聞いた那須くんは
スマホを見て店の入り口を見た。
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「いらっしゃいまっ、、、!」
「いいから!中に入って!」
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対応しようと思って入り口の方へ行こうとすると
那須くんに止められる。
入ってきたのはずっと前にブレザーを返してくれた女の子。
そして那須くんが今さっき私に言った言葉を思い出す。
大森優実ちゃん。あまりかかわりが無いけど、真美ちゃんも
那須くんもそろいにそろって気をつけろという。
視線がこちらに向きそうだったので急いでしゃがみ込むと那須くんに
”は!や!く!”と口パクされた。
そっちが呼びだしたんだよ…と思ったけど
近づいてくる足音から逃げるように抜き足差し足で中へ戻る。
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素直になっても大丈夫って……どういう意味なの。
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Shioro.です。ご無沙汰しております。
私のX、@ ___818114106 よかったら遊びにきてください。
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Shiro.(プロフ) - 梨乃さん» 感想ありがとうございます!励みになります、うれしいです!!! (4月10日 11時) (レス) id: 5a97038d8f (このIDを非表示/違反報告)
梨乃(プロフ) - ものすごくキュンキュンしました!続きが楽しみです^_^ (4月8日 8時) (レス) @page36 id: 5cceb5056f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Shiro. | 作成日時:2024年2月26日 22時