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かわいくなれたら、耀けたら。
特別になれるかな。なんてね。
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ミンミン鳴き続ける蝉の声。
26°に設定した空調なんて意味ないくらいに暑い。
毎年毎年、冬になると早く夏になれって思うのに
夏になると雪が恋しくなる。ないものねだり。
高校に入って2度目の夏休み。
早朝のウォーキングは熱すぎて仕方がないので
近所の公共の体育館でウォーキングやら
ランニングやらすることにした
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バイトはお盆休みの短期間でする事になっているから
今からソワソワ……といってもただのファミレスだけど。
今日は木曜日。
夏休みなのに曜日感覚があるのは、火曜日と木曜日に
浮所くんに会えるからである。
真美ちゃんとなあくんにあんなに背中を押されて
よし！って自分を奮い立たせたはずなのに。
未だ一点で止まったままの自分に嫌気が指す。
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伝えようって思えば思うほど、
やっぱりあの時の記憶がよみがえって。
もしも例えば、もしも。
またあの時みたいになっちゃったら？
きっと相手が浮所くんだったら、今度こそ塞ぎ込んでしまう。
それに、気持ちを伝えて家庭教師というものが無くなってしまうのなら
言わないでずっとこのままでいたいと思ってしまうんだ。
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「どうぞ」
『あっつー』
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どんなに猛暑日でも浮所くんは家に来てくれて。
代わりにキンキンに冷えた麦茶を渡す。
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『さんきゅー』
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白色のＴシャツにデニムという
シンプルな格好だけど、浮所くんが着てるってだけで
アイドルのキラキラ衣装に見えてしまう。
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『暁、この前出した課題やった？』
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そして最近は私の事をよく呼んでくれる。
今までは呼びすらしなかったのに。
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「し、しました…」
『あ！敬語禁止って言ったじゃん』
「っ〜〜〜。そうだった…」
『課題増やすよ？』
「浮所大先生、勘弁してください〜」
『浮所大先生？！』
「あ、真美ちゃんがそう言ってた」
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それからは、ついつい敬語をしてしまう私に
敬語は控えるようにと言われ、
敬語無しで話すような仲になった。
前よりもリラックスして話せるようになって。
もう短期バイトなんてしないで、
夏休みはずーっと浮所くんと勉強会でもいい。
好きって思えば思うほど、行動と言動のブレーキがかかるのに
気持ちはずーっと加速していくばかりだ。
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Shiro.(プロフ) - 梨乃さん» 感想ありがとうございます！励みになります、うれしいです！！！ (4月10日 11時) (
レス) id: 5a97038d8f (このIDを非表示/違反報告)
梨乃(プロフ) - ものすごくキュンキュンしました！続きが楽しみです^_^ (4月8日 8時) (レス) @page36 id: 5cceb5056f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shiro.
| 作成日時：2024年2月26日 22時
