好きなのに。【狗巻棘】《完結》 (ページ13)

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１２話ページ13

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『狗巻先輩何処かな……、』

任務場所では狗巻先輩と離れて別々で呪霊を祓うことになった。

あ、さっき会った呪霊は雨で祓っておいた。

それからあまり呪霊に会わずに、今は狗巻先輩を探している。

まぁ、若干呪霊の気配はするけど、まだ遠いところからするし。

一旦合流してもいいかも、なんて思いながら

呪霊を祓っていると。

遠くにあったはずの呪霊の気配がものすごく近くで感じた。

『……近くに、いるの？』

なんて話しかけても呪霊が返事する訳もなくて。

ただ静かに私の目の前に現れた。

「クークックックック」

ただその呪霊は「ク」を言い続けている。

笑っているけど、笑顔が黒い。

目の前の呪霊からすごく大きい気配がするので、

今まで感じていた遠くの気配はきっとこの呪霊の仕業だろう。

『天風琉･弱』

私の目の前には風の小さな玉が数個できる。

それを呪霊に向けて放つと、呪霊はスルリと避けてしまった。

弱じゃダメなのか。

あまり物などを壊さずにしようかな、って思ったけど。

波じゃないと無理かも。

少しものにヒビが入るくらいなら……。

『天風琉･波』

私の目の前に海の波のような風がサラサラと流れる。

それは勢いよく延び、呪霊を襲う。

まるで大きな波のように。

ビュゥゥゥゥゥという少し寒い、と言うよりかは

秋が終わるくらいの寒さに襲われる。

制服は風に揺れて、髪の毛も邪魔になる。

『髪結ぼ』

波風が呪霊の相手をしている間に、私は髪の毛を高いところで結び、お団子にする。

約１分で結んだ。

呪霊の様子を見ると波風を丁度祓っちゃった所だった。

『波風すらダメって２級の強さはあるよね……、、』

私の波風は意外と強力で、２級以上じゃないと祓えない。

私的には３級くらいかと思って油断してた。

風で攻めようと思ったけど変更。

『天雨湿･急斜』

「ク、クゥゥ、」

少し致命傷与えたかな。

私が一瞬目を離して戻すと、目の前に呪霊が。

『えっ、……』

「＂動くな＂」

ピシャーーン！！！

目の前の呪霊が動けなくなる。

呪言を使うのは１人しか居ない。

狗巻先輩だ。

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１８話ヤバかったです……。

これから毎日リピート確定。

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