検索窓
今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:7,849 hit

参拾参話 ページ3

.




鈍い音が響く。
そして、赤黒い液体が飛び散る。





私の口からは苦い液体。
赤黒い色をしていて、私は膝を着いた。





善「やだッ、Aちゃん!!!」







私の後ろから善逸の声が響き渡る。
上弦の零はニタニタと気持ち悪い笑みを浮かべていて。






『大丈夫、待機命令、守ってね』






私はその合図と共に、呼吸を使った。







「そんな簡単な技、ボクには当たらないよぉ?
ほら、傷負ってるんだからさぁ、大人しくここで死んでねぇ??」




『っち、理屈になってねぇよ』







善「あ、ぅ、Aちゃ、ん??」


『善逸、先に下山して』





善「は、!?出来るわけないでしょ!」

『早く!!』






善「絶対やだ!それだけは聞かない!!
俺のせいでAちゃんが死んだりするのは絶対やだ!!」


『……はぁ?私が死ぬわけないでしょ』






また、呼吸を使う。









「ねぇねぇ、そんな余裕そうに話してていいのかなぁ?
ボクの毒、さっきのかすり傷程度の技で君の中に入ったみたいでねぇ?



ソレ、早く抜かないと、死に至るよぉ?」




善「え、ちょ、Aちゃん!?!?
そんな中、一人にできるわけ、無いでしょぉぉぉ!?」







『っ、なんでバラすんだよ』

「えぇ?ばらした方が面白いでしょ♪」




面白い?はっ、笑える。
こんな話題に面白みとかねぇだろ。







善「Aちゃん!!」


『うっさいなぁ、…………。
大人しく、下山してろよ』







善「ひっ、」


「おぉ〜、怖い怖い!怒ったァ?」







『……怒ってるよ、最初から。
お前にも、善逸にも。』



善「えぇ!?!?」








「あは、おもしろぉい!!」


『善逸、下山!』





善「ひ、ぅ、や、だ!!」







めんどくさぁ、……とっとと下山して欲しいんですけど。









「そぉんなに、ボクも待ってらんないなぁ??」







ドクッ、






『うッ!?』



善「Aちゃん!?!?」







「ほぉら、早くしないから。
毒が周り着きかけてる。



あと数分もしない限りに、君、死ぬよ?」


善「そん、な、」





『毒で死ぬくらいなら、お前と一緒に死んだ方がマシだ』







「ハハ、君、面白いねぇ?
でも!そんな調子も、もう終わりさァ」



『お前も、だろ』







私の目の前に、上弦の零が現れる。
っくそ、出遅れた。…………死ぬ。







私は、ゆっくりと目を閉じた。







「ばいはぁい」




どかぁぁぁん!!





その場に、大きい音が響き渡ったのだった。




.

参拾肆話→←参拾弐話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (25 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
111人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 時透兄弟 , 時透有一郎   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

夜宵 - 夢主さんいつも明るいけど少し暗い過去を持ってるんですね。更新頑張って下さい! (2021年6月15日 23時) (レス) id: 02079f421c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:飴(椎茸の花) | 作成日時:2021年5月30日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。