愛とアイ、どっちが欲しい？【 狗巻棘 】《完結》

４話 ページ5

.





順位ありがとうございます！

嬉しい限りです(*^^*)




これからもよろしくです！





.




「棘、好きだよ」



『お、おか、///』






「照れないでよ、こっちまで恥ずかしい」



『しゃけ、……』







「棘、愛してる」






あれ、Aってこんなキャラだっけ。

それに、こんな話し方するっけ。





……これは、Aじゃない。






まず、俺に愛してるなんて言わないし。






大好きとか、そういうのは言ってくるけど。

それはノリ？っぽいので言うだけ。





恋愛感情を本気で口出しはしてないと思う。









まぁ、そういう雰囲気になったら言ってくれるんだろうけど。

お前は誰だ？Aのそっくりさんか？






そんなのいるわけない。

ドッペルゲンガーなんて存在しないだろうし、そっくりさんも存在しないだろう。





Aは可愛い、天使、俺の誇り。






こんな可愛い人と同じ人はいないと思う。

いても俺はAだけだけど((








『おかかぁぁぁ！！！』





目の前の奴を消し去るように手を伸ばす

掴んだのは、何もない、ただの空気だ。






二酸化炭素とか、酸素とか、窒素とか。

そういう見分けがつかない、ただの空気。








俺はひとにぎりして、そして手放した。








『夢、か……、』





ベッドから降りて、顔を洗う。

うわ、何この寝癖……。





ちょいちょい、と水で濡らし、キッチンに行ってホットミルクを作る。

朝のホットミルクは体が温まる……。









テレビをつければ、見慣れた番組が映る。






「続いては○○の事件ですーー、」





と、どんどん進んでいく。

気付けば数分たっており、ホットミルクの独特の温かさも消え去っていた。








なんなんだ、一体。

いつもは朝起きるのが難しいのに。





今日はやけに早いな。







今日もあの夢を見たからだ。

大好きな人から愛してる、なんて……。







『〜〜ッ！！！』





何を考えてるんだ、俺は。







『今の生活で充分……ッ！』









ホットミルクを飲み干し、炊事場にコップを置いた。




.

５話→←３話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す