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そんな疑問をかき消すように、誰かの大声がその場に響いた。
三人はその大声に驚き、ばっとその大声を出す本人の方を向く。
…その人物は軽やかに地面を蹴り、振り向いた頃にはもうこちらへ着いた後だった。
三人は、その動物が走るような素早さにまた驚いてしまう。
「…ふぅ、すみません、朔が風が吹いた時に手を離しちゃって、飛んでっちゃって」
「あ、はい！どうぞ！」
ハンカチを持っていた浦田は、手を伸ばしたその人物の手の中に収まるように、ハンカチを綺麗に畳んで置いた。
そんなちっぽけな気遣いだったのだが、その人物はそれにも気付き、「ありがとな」と微笑んだ。
「…やっ、やっと、追いつい…た…」
そんなやり取りをしていると、もう一人、最初に三人の元にたどり着いた人物とは反対に、一生懸命走っているのは分かるが、それと走った距離が比例していない人物を三人は視線の先に見つける。
「すまないな！ハンカチが思ったより遠くまで飛んで行ったから、ちょっと焦って…って、何泣いてるんだよ朔」
「…犀、足が、痛いよ、もう…外なんか出るんじゃなかった…ぐずっ」
「外なんか…って、外に出るって、最終的に決めたのは朔だろう？それなら……あっ、襟が折れてるぞ。まったく…」
朔、と呼ばれた人物は、こちらに息を切らしながらたどり着いた。足の膝の辺りを押さえ、立ち止まると泣きべそをかき始める。
それを見て、犀、と呼ばれた人物が先程のハンカチを朔に渡す。
外なんか出るんじゃなかった。
と言う、ハンカチを握りしめたまま、涙を止めない朔の事を、少し優しめに叱りながら、走った時にヨレヨレになった襟をテキパキと直していく犀。
それはまるで、面倒見の良い兄と、少し弱気な弟のように三人には見えた。
「…あ、ほんとにありがとうございました！！では！朔、行くぞ！早くしないと門限が！」
「えっ、あっそうだ…ハ、ハンカチありがとう、ございました！」
襟を直し終わったあと、朔の服に着いたホコリを払い始めた犀が、ふと何かを思い出したのかのように、あっ、と声を漏らし、三人の方に体を向け、改めてお礼を言う。
それからすぐに朔の手を引き、走り出した。
一方、引かれた手を驚きながら見つめ、わたわたしながら足を三人と逆方向に少し踏み出した朔。
風に揺られたハンカチの端のタグを視界の中に見つけ、はっとしながら、しかし、少し慌てながら、ありがとうございました。と礼を言う。その声は裏返る。
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筆ペン屋さん 極細(プロフ) - 柑橘みかん@crewさん» こちらこそすみませんでした…素敵なお誘いありがとうございました！ (2020年11月9日 23時) (
レス) id: d5543b7af3 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘みかん@crew(プロフ) - 筆ペン屋さん 極細さん» いえいえ！！こちらこそ、無理なお誘いしてすみません(汗) 本当、定期的にコメントしにきます((((( (2020年11月9日 23時) (レス) id: 0a393c33d8 (このIDを非表示/違反報告)
筆ペン屋さん 極細(プロフ) - 柑橘みかん@crewさん» ごめんなさい！本当に申し訳ないんですけど、私、占ツクで作品を見たり、書いたりすることしかやってないので、出来ないです……誘ってくださったのにすみません… (2020年11月9日 23時) (レス) id: d5543b7af3 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘みかん@crew(プロフ) - 筆ペン屋さん 極細さん» あの！よろしければ…ボードとかでお話しできないですかね(((((こrrrr (2020年11月9日 23時) (レス) id: 0a393c33d8 (このIDを非表示/違反報告)
筆ペン屋さん 極細(プロフ) - 柑橘みかん@crewさん» 私も嬉しいです！ダメです逝かないでください((( (2020年11月9日 23時) (レス) id: d5543b7af3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：筆ペン屋さん 極細 | 作成日時：2020年7月27日 0時
