ここの生徒はどうかしてる。6【ツイステ】 (ページ20)

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第240話ページ20

アズール｢『3日後の日没までに、珊瑚の海にあるアトランティカ記念博物館からとある写真を奪ってくること』！｣

ジャック｢俺達に美術品を盗んで来いっていうのか？！｣

『は、犯罪⋯⋯？！犯罪に手を出しかけている⋯⋯？！』

ユウ｢アオイ、落ち着いて⋯⋯｣

ジェイド｢⋯⋯！｣

アズール｢いいえ、美術品ではありません。奪って来てほしいのは、10年前撮影された、リエーレ王子の来賓記念写真です｣

ジャック｢王子の、記念写真？｣

アズール｢博物館の入り口近くに飾ってあるもので、歴史的価値など一切ないただの写真パネルです。拝借したところで、大事になったりしません｣

グリム｢じゃあ、何でそんなコトさせるんだゾ？｣

アズール｢フッ、それなりに難題でないと勝負にならないでしょう？あまり簡単な条件では、僕が損をするばかりですからね｣

アズール｢こちとら、慈善事業じゃないんですよ｣ﾎﾞｿｯ

ジェイド｢⋯⋯アトランティカ記念博物館は珊瑚の海の国宝である"銀の髪すき"や⋯⋯重要文化財"人魚姫のコルクオープナー"などが20個も収蔵されていることで有名な観光名所です｣

『へぇ〜⋯⋯』

ジェイド｢海底で1粒の砂金を探すような話ではありません｣

フロイド｢そーいえば、オレ達もエレメンタリースクールの遠足で行ったっけ｣

ジャック｢ちょっと待てよ。『珊瑚の海』って国は国自体が海の底にあるはずだろ。エラもヒレもない俺達には滞在することすら難しい｣

ユウ｢確かに⋯⋯こっちの条件が厳しすぎるんじゃ⋯⋯｣

グリム｢そうだそうだ。オレ様、水の中じゃ息ができねぇんだゾ！｣

アズール｢その難問を自分で乗り越えてこそでしょう⋯⋯と言いたいところですが、ご安心ください｣

アズール｢君達には水の中で呼吸が可能になるこちらの魔法薬を差し上げます。海の魔女も、人間に恋した哀れな人魚姫に陸を歩ける足をつけてあげたそうですから｣

アズール｢大切なのは慈悲の心───ですよ。フフフ。さあ、どうします？僕と取引し、契約書にサインしますか？｣

アズール｢僕も暇ではないんです。早く決めてください。さあ⋯⋯さあ！｣

『な、なんか前のめりすぎません？！そりゃ契約しますけど！！』

アズール｢いいでしょう！ではこの契約書にサインを｣

サラサラサラ⋯⋯

アズール｢ふふふ⋯⋯確かに頂戴しました。これで契約は完了です｣