雪の降る病院26

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阿部side




阿「さくまぁ、、？分かるかな？暑い？」




佐「、、、んんっ、、ぁ、つぃ、、、」





阿「そっかぁ、暑いねぇ、、

保冷剤あててるんだけどね、」





佐「、、、んんう、、」





佐久間が運ばれてきてから数日たったけど、




すぐに下がると思われてた熱は




下がる事を知らず、




高いところをうーろうろ、、





酷い日射のせいか、日焼けも酷くて、




うるおいを失った肌は常に赤みを帯びててボロボロ。




それもあってか常にしんどそうな表情で





意識も朦朧とした状態。




バイタルも未だに安定は見られなくて、




いつ崩れてもおかしいところ。





だから何とか早くこの状況を脱してほしかったんだけど、、





次にPHSが鳴ったのは佐久間の心停止の連絡だった。





慌てて佐久間のベットに向かうと、





既に看護師さん達に囲まれて胸骨圧迫されてる佐久間。





この状況に思わず顔を歪めたくなるけど、





阿「、、代わります。


佐久間？佐久間？行っちゃダメだよ〜

戻っておいで〜！」





なんとかダメージが行かないようにぐっぐっっと胸を押し込む。





看「除細動チャージ完了しました。」




阿「分かりました。離れて！」





ショックの瞬間に戻れと願いをこめて、




波打つ佐久間の体を眺める。





阿「、、、戻ってない。再開します。

もう一回チャージして！」





俺の願いは届くことなく、



佐久間の心臓は動き出さなかった。






阿「佐久間？佐久間？がんばれ〜戻っておいで〜、、

先生達こっちにいるよ〜、、」




看「佐久間君！佐久間君！！」





いろんな大人に囲まれて、




必死に名前を呼ばれてる佐久間。





ここにいるだけでもこんなにも大人が戻ってくるの待ってるんだから、、




早く戻っておいで、、






看「チャージ完了しました。」




阿「はい。離れて！」




そしてどんッといってショックを受けた身体。




そのあと一拍空いて、、




ピッピッとモニターがキレイな波形を描き始めた。





阿「戻った、、、」




またいつ戻っちゃうかは分からないけど、




一旦こっちに戻ってきてくれた。





阿「頑張ったね〜、、」





返事こそないけど、




モニターが動いてるってだけで少し安心させてくれる。

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