【テニプリ】女を嫌う立海テニス部のマネージャー、まだまだ合宿中です。

120 DAYS ページ36

私の目線の先には幸村の顔。
そして私の顔の横で掴まれてる手首。



これは…………世に言う床ドン！？



いや、ソファだから“ソファドン”か←





にしても……



この状態になってから早数分、幸村は私の上から退くどころかさっきから微動だにしない。





貴「おーい、幸村」




呼びかけても返事がない。





正面から真っ直ぐこっちを見てくる幸村に対して目のやり場に困った私は「ほら退いて」と、掴まれている手を振り解いて起き上がろうとした。





＿＿けど、起き上がれなかった。





幸村の手の力が強くなった……？




気付けばさっきよりも強い力で掴まれている私の手首。








貴「………幸村？」





少し心配になった私はまた幸村に声をかけた。

けど、応答なし。






可笑しい……あまりにも様子が変だ。


返事もしてくれないし、どうしよう。









＿＿＿＿と、その時







幸村「A」





貴「はっ、はひっ！」





急に名前を呼ばれて声が裏返ってしまった。





と思っていたら、何故かどんどん私の方に近づいてくる幸村の顔。






そしてあっという間に縮まる距離。
気付けばもうすぐお互いの鼻がぶつかりそうなくらい近い。





貴「ちょっ、ゆ、幸村っ！？」







さっきと同様、幸村からの返事はない。





……え？え！？
このままだとしちゃうよね？絶対しちゃうよね！？






私のファーストがまさか幸村に奪われるとは……転校当初の私はそんな事夢にも思わなかっただろうな。






……ええいもう！どうにでもなれ！





そう思い、私は勢いよく目をつぶった。

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