親 ページ6
目の前に立っていた男、レイリーさんと一言交わし、立ち上がる。随分落ち着いているようだと思い、顔を見れば額に汗が浮かんでいる。どうやら見当違いだった。相当急いだらしい。実際、俺がレイリーさん連絡してから1時間しか経っていない。ここまで来る時間込みで考えると準備の時間は10分とも無いだろう。レイリーさんの変わらぬ理解力と頭の回転の早さに、改めて驚かされる。
「マルコに貰ったカルテを見せてくれねェか？」
そういえば、ポセイドンがマルコにAの怪我の状態をまとめたカルテを貰っていたな、と思いレイリーさんに見せるために受け取った。レイリーさんは受け取ったカルテを見て、少しの間厳しい顔をしていたが、時間が無いと察したのかドアノブに手をかけ、開けようとした。
「待ってくれレイリーさん！伝え忘れた事がある」
手はドアノブにかけたまま、レイリーさんは首だけこちらに向けた。
「何だ？なるべく簡潔に頼む」
「そのつもりだ。今のアイツにはおそらく理性が保てなくなっちまってる。普段のアイツからは考えられない言葉を聞くかもしれない。前もって覚悟しておいて欲しい」
「分かった」
ドアを開けると血の匂いが鼻に突き刺さってきた。あまり明るくない部屋の床の板材の一部が赤く染っており、部屋の中はおどろおどろしい空気と血の匂いで充満していた。変色した床の中心にAがいた。土下座をするような格好で額を床に付けている。呼吸をしているかが分からず確認の為、近づくと耳に聞き慣れた娘の声が聞こえた
『だ...れ。ころ、に……く、れた？』
途切れ途切れで何を言っているのか分からなかったが、それぞれを繋ぎ合わせ、言葉の意味を理解した瞬間、反射的に体の動きが止まった。先程のシャンクスの警告を思い出す。シャンクスもこの言葉を聞いたのだろうか。柄にもなく動揺を隠せないまま、Aの元へ歩く。聞こえてないかもしれないが、触るぞ、と耳元で言い怪我響かないように優しく抱きしめる。
寒い時に抱きしめる暖かい身体は冷たい。
朝の日課だった散歩の時に握っていた手はない。
私を写していた目は潰れて私ではなく暗闇を写す。
私の後をついて歩く足は動かない。
今までのAとの思い出が全て壊された様な気がして、どうしようも無い気持ちに襲われる。なにかの偶然でこっちを見てくれないかと思い、見続けているとAの荒かった呼吸が穏やかになってきた
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うみん(プロフ) - パーカーさん» 2年の修行に入るまでを第1部として一旦完結、間の2年間を第2部、2年後を第3部にするつもりです！それぞれキリのいい形で終わらせるつもりなので、1部はこの章で完結だからあと少しです！！ (3月19日 5時) (
レス) id: 933334a956 (このIDを非表示/違反報告)
パーカー - 2回目のコメントごめんなさい！気になった事がありまして、この話は最終話はまだまだですか？(誤字あったらすんません) (3月18日 18時) (レス) @page18 id: 13475ac173 (このIDを非表示/違反報告)
うみん(プロフ) - パーカーさん» パーカー様！初めまして！！最初めちゃ読みにくいのにここまで読んで頂き感謝感激雨あられって感じです；；お話の完成度上げてこれからも頑張ります！！ (3月11日 12時) (レス) id: 933334a956 (このIDを非表示/違反報告)
パーカー - 初めまして！この話はとても面白くて、一気に見ちゃいました！！気長に待つのでうみん様のペースで更新して下さい！(誤字あったらごめんなさい) (3月10日 23時) (レス) @page17 id: 13475ac173 (このIDを非表示/違反報告)
うみん(プロフ) - メイデーアさん» あ、、、それある海賊団のあるメンバーの前でやっちゃう予定です笑。面白いと言って頂けてほんとに嬉しいです；；早くシリアス抜け出して面白要素詰め込みたいです、！！ (2月25日 23時) (レス) id: 933334a956 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うみ | 作成日時：2023年11月5日 23時
