実験台 琴音side ページ28
琴音：お父様。戻りました。
マスター：早かったな。
琴音：ちょっと誤算が生じたので……
マスター：して、そやつらは…？
蓮：…………
鈴音：………
琴音：表に敗北して、その上侵入まで許したとか。
マスター：……役立たずか。
鈴音：どんな罰も甘んじて受ける所存です。
マスター：うむ。なら、少々実験台になってもらおうかの……
蓮：実験台…？
琴音：もしかして、あれの？
マスター：あぁ。
琴音：もう体力的にキツいんじゃないかしら？
マスター：だからこそ、さ。
琴音：なるほど、限界を越えさせるのね。２人共こっちに来て。
私は２人をある場所へと誘導する。
鈴音：ここは……
琴音：お父様が開発中の訓練場ってところかしら。
蓮：訓練場？俺らに何しろってんだよ？
琴音：それはね……(ﾊﾟﾁﾝ
私は指を鳴らした。
途端に起こるのは、壁からの電撃による攻撃。
バリバリバリ！！
蓮：ぐわぁ！！！
喰らったのは蓮くん。
琴音：うふ♪
鈴音：蓮！
バチ！
蓮：ぐあ…！はぁ、はぁ……
うんうん、ちゃんと耐えたね。
鈴音：琴音さん、これは一体……
琴音：あなた達には、ここの施設に組み込まれてる、いくつもの仕掛けに耐え抜いてもらうわ。
蓮：何だって……？
琴音：試運転はしてなかったから、それも兼ねての実験台ってとこね。
鈴音：まさかと思うが、命を落とす危険性は……
琴音：あるに決まってるじゃない♪(ﾆｺ
そんな生温い施設なわけがない。
蓮：てか、この施設、何に使うんだよ……
琴音：あぁ、それね。あの子達の訓練施設になる予定なの♪
鈴音：メロディマスター候補……だったか？
琴音：えぇ。今は体を整えるために培養液の中に沈んでもらってるけど……
鈴音：そういえば、ヘッドホンも強化するって聞いたな。
蓮：チッ。余所から来たのがメロディマスターとはな……
私もそれは納得いかないけど、お父様の為なら……
琴音：ここでの実験に耐えられたら、また戻れるかもね♪
２人：！！
喰いついた。
蓮：やってやるよ。
鈴音：まぁ、やるしかないよな。
一気にやる気を見せたわね。
琴音：じゃ、試運転の実験台としてよろしくね♪くれぐれも、甘く見ないように。
私はまた笑みを消し、２人を見据える。
琴音：死ぬわよ。
２人：(ｿﾞｸｯ
琴音：それじゃね♪(ﾆｺｯ
私はその場を後にした。
あの２人、保つといいけれど。
琴音：がんばってね(ﾎﾞｿｯ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 71人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：涼水かな | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/liriuokalani1/
作成日時：2015年12月13日 1時
