戦勝品の日常

ごめんね・fw ページ24

恋人


A→→→不破さん


不破→→→A



fw side
＊＊＊＊＊＊










全部、タイミングが悪かったんだ










不「あ………！いや！違っ………！！」


『…………ぁ』




今、俺の目の前には、
悲しそうな、そしてショックを受けた顔をした、
Aがいる




＊＊＊＊＊＊




時は遡って、
俺は今世紀最大の任務を任されていた



任務内容は、この街で起きている連続殺.人事件の
犯人を始末する事


至って簡単な任務と思ったけど、
相手は警察がお手上げ状態なほど頭がキレて
かつ、腕前は俺とほぼ同じぐらいと言う噂があった



明那やまゆゆから心配されたが
何よりも俺はそいつに勝てる自信があった


愛しい恋人であるAは俺の気持ちを
理解してくれて、『不破さんが帰ってくるのを待っていますね』と
俺を信じてくれた








だからこそだった




信じてくれてたこそだった







犯人を見つけ出し、勝つことは出来た


だけど、相手の噂は本当で、
俺は一瞬の隙を見せてしまって
右腕を深く切られてしまった



犯人を倒した後に急いで止血して、
城に戻り甲斐田に見てもらったが、
どうやらすぐに治るものではないらしく、
全治1ヶ月を言い渡された










情けない




油断してて相手に隙を見せるとか




信じて待っててくれたAに合わせる顔がない







俺が頭を抱えてイライラして悩みながら部屋に戻ろうとした時、
前からAが俺を見つけると、
慌てたように駆け寄ってきた




『不破さん！！どうしたんですか、その腕！
　任務で何かあったのですか？痛みはまだありますか？」
　本当に大丈夫なのですか？」



不「………………」



『お、ごめんなさい。こんなに一度に話してしまい……』



不「………………」



『不破さん……………？』





何も話さない俺にAは首を傾げる



本気で心配するAに申し訳なさがあるが、
俺は不安な気持ちが口から溢れ出てしまっていた





不「…………幻滅したやろ」


『え………？』


不「信じてたやつがこんなボロボロになって帰ってきてさ。
　 幻滅したやろ？」


『そんな………！私はそんな事……！！』





Aは一生懸命否定していたが
俺は更に突き放す言い方をしてしまう




不「………一人にさせてや。頭冷やしてくる」


『で、ですが不破さん………！！』


不「俺の事はもう放っといてや！
　 もう………もう関わらんといてや！！！」


『…………！！！』

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