検索窓
今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:81,318 hit

65 ページ16



リビングは至って普通だった
普通の人間と同じような家具や、
オシャレなカーテン





大きく飾られた肖像画
無邪気に笑う青年
きっとこれは彼だ
誰かに描いてもらったんだろう





こうやってまじまじと見ると、
やっぱり整ってるな、って
ただの肖像画にでさえ思ってしまう

































視線を横にずらすと、
目に入ったのは




3段の白いタンス
彼がどんな物を収納しているのか、
気になった

































一番下の段には、
無地の白い服が何着も入っていて、


真ん中の段には、
指輪やピアス、ネックレスなどのアクセサリーが
キラキラと光っている









そして、一番上の段








日記帳や筆記用具の下には、
フレームに入れられた写真が、
裏返しに入っている

































私はその写真を手に取った______







あ「………………っ!?」







ガッシャーーーン







大きな音を立てて、
フレームが割れ、その写真にヒビが入った









あ「嘘でしょ……………、なんで…?」








体の震えが止まらなくなり、
地面に引っ張られるようにしゃがみこんで、
動けなくなる

































涼「勝手に何してんだよ」





その音に気づいて起きたのだろう
彼は慌てたように駆け寄りヒビの入った写真を、
元のタンスへと戻す






鋭い視線
怒りに満ちたような表情







涼「おい」







そんなのはどうでもよかった
呼吸が上手く出来ない






私の異変に気づいたのか、
眉間にしわを寄せて






涼「どうした」






そう言って顔を近づけてきた

































私は、体の奥底から振り絞るように
震える声を出す







あ「なんで……………………………」






涼「あ?」









その写真の中には、
柔らかい表情の彼の姿と
その横で無邪気に顔を寄せて笑う女の人____









あ「………お姉ちゃんがいるの…………?」

































彼は、
目を見開き驚いたようにこちらを見ている
彼の手も震え始め、
動揺が抑えきれていない








涼「千世は………………お前の姉……?」









私の目からは涙が溢れ、
床にポタンと落ちた






信じられないと頭を抱えている彼を見て、
頷いた

66→←64



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (82 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
308人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

涼乃(プロフ) - ほのさん» ほのさんありがとうございます!完結まであとちょっとですので是非最後までお付き合いください!! (2021年3月4日 0時) (レス) id: d580f0ae08 (このIDを非表示/違反報告)
ほの(プロフ) - 続きがきになります、続編たのしみ!!! (2021年3月3日 23時) (レス) id: 9be55037a1 (このIDを非表示/違反報告)
涼乃(プロフ) - れっしーさん» れっしーさんありがとうございます!!完結までお付き合い頂けたら嬉しいです(;;) (2021年3月3日 9時) (レス) id: d580f0ae08 (このIDを非表示/違反報告)
れっしー - とても面白いです!これからも頑張ってください! (2021年3月1日 16時) (レス) id: aa496b1864 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:涼乃 | 作成日時:2021年2月15日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。