低血圧な朝 ページ27
7、低血圧な朝
side勇吾
隣で身動ぐ気配を感じ、細身に見えて程よく肉付きの良い身体に腕を巻きつける。
「あ、起こしちゃったか?」
「……」
「ふふ、朝ご飯作ってくるからはなして」
昨夜は俺の部屋で濃厚な夜を過ごしてそのまま朝を迎えた。
きっと宏光には俺がまだ余韻に浸りたいように見えているのだろう。
「…あれ、勇吾…顔色悪いな。大丈夫か…?」
「……」
「昨日寝るの遅かったもんな。
先に圭吾と食べてるからゆっくりしてていいから」
まだ何も言えてないのに、俺の顔を見るなり話を進めている。
しかも全部見抜かれている。
「低血圧ってどんなものか分からないけど、辛いんだろうな…顔真っ白…。吐きそうとかある?」
気分は悪いがそこまででもなくて気怠げに首を横に振ると、そっかって頭を撫でられる。
「水持ってくるから、楽にしててな」
巻きつけていた手をやんわりと離されて、出て行く気配を目を閉じたまま感じて脱力した。
とにかく朝だけは昔から苦手だ。
宏光が朝食はみんなでと言わなければ昼前まで寝ていたいくらいだ。
「勇吾ー…水ここ置いとく」
「おー…」
「圭吾見送ったら様子見にくるからな」
軽く手を上げて反応した。
しばらくぼんやりとしていると圭吾が出かけたのが分かった。
それから多分後片付けをしているのか水回りの音が微かに聞こえ始める。
せっかく持ってきてくれた水をひと口飲むといくらか気分がマシになったような気もするが、まだ起きられそうにない…。
「はぁ……チッ…」
思い通りにならない身体に酷く苛立ちが募る。
目元に腕を置き陽の光を遮ってジッとしていると、コンコンと控えめなノックの後ドアが開いた。
何も言わずベッドの脇に近づいてくる気配…、そしてギ…っとマットレスが沈んだ。
756人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
絢音(プロフ) - みぃちゃんさん» あら、どなたかと思えば…!宏光くんの双子に対する溢れんばかりの愛情を感じ取ってもらえてとても嬉しく思います♪えへへ…私も、双子を幸せにしたい一心で連載やってますから…!みぃちゃん、いつもいつもありがとうね(*´艸`*) (2019年6月30日 22時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - たいちゃんらぶさん» 大好きな宏光くんに誕生日を触れてもらえるのを今か今かとそわそわする双子は何とも愛らしいですね…!圭吾は宏光に恋愛感情は抱いていないけど、大好きで大好きで仕方ないんです(^^)ぎゅってして…って、躊躇いがちにおねだりする圭吾たんを私が抱きしめたくなります! (2019年6月30日 22時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
みぃちゃん(プロフ) - 太ちゃん誕生日おめでとう♪双子ちゃんと宏光にはいつもほっこりさせて頂いてます(*^^*)勇吾に愛を伝える所、圭吾をぎゅっとしてあげる所にはホロっとしました(´;ω;`)絢音ちゃんの二人に対する愛も感じがしました♪ここでは初コメ!少し緊張しました( ̄▽ ̄;) (2019年6月26日 9時) (レス) id: 8286bf0fde (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - ♪ヽ(´▽`)/こちらでもはっぴぃばーすでぃ(≧▽≦)圭吾のしてほことも聞いたげるシーンのそれぞれの表情に感動しちゃいました(´;ω;`)物凄く癒されております…( 〃▽〃)最初にふたりがソワソワしてるとこも可愛かったです(*/∀\*) (2019年6月26日 6時) (レス) id: 38544530dd (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - たいちゃんらぶさん» 可愛い生き物がベッドにいたら無条件に癒されますね!ふふ、小ちゃいのにおっきい…。そう、みっくんはおっきいのです!笑 (2019年6月25日 11時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:絢音 | 作成日時:2019年5月26日 0時