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「ビール?」
「あー、そうだな…呑もうかな。
太輔は何飲んでんの?」
「ミルクティー」
だからさっきキスした時ほのかに甘い香りがしたのか…。
冷蔵庫からキンキンに冷えたビールを手渡されその場でプルタブを開けゴクゴクと流し込む。
ぷはぁと大きく息を吐くと、クスクスとおかしそうに笑われた。
「んぁ?」
「ふふ、美味しそうに呑むなぁと思って」
「どーせおっさんくさいって言いたいんだろ」
「そんな事ないよ」
「どうだか」
まぁ実際もうそこそこおっさんの年齢ではあるから突っ込まれたところでどうとも思わないけれど。
でも太輔は、俺に対してそういった言葉を向けた事がなく、かっこいいとかかわいいとか…未だにそんな嬉しい事ばかり言ってくれる。
こいつは俺に対して、ものすごく良いフィルターが掛かっているらしい。
…なんて、それは俺にも言える事だけど。
年をひとつ重ねる度にますます魅力が増していく恋人に、俺はいつだって夢中だ。
砂糖を入れる量を迷っているらしく、甘いのが飲みたいんだけど夜だから控えなきゃと困ったように格闘している。
たまには好きなように飲んでも良いと思うよと後押しすると、そうだよねって声のトーンが上がる。
はい、今日もかわいいですね。
ソファーに並んで座り他愛ない会話を楽しむ。
その内にトン…と肩に重みが乗り、横を見れば伏し目がちに微笑んでいる。
優しく肩を抱き寄せれば更にくっ付いて肩口に頬を擦り寄せた。
色々あった西武ドームから一週間、今では太輔の体調も落ち着いているみたいで顔色も良い。
マネの計らいもあり今日は早めに仕事が終わり明日も夕方からだというから、身体がいくつあっても足りないくらいに忙しい恋人が少しでも安らぎを感じられたらいいと思う。
そんな時に俺といる事を選んでくれたこの子の為なら何だってしてあげたい。
そんな気持ちを込めて優しく肩を摩りながら顔を傾けて唇を触れ合わせると、至近距離で小さくはにかんで何ともかわいらしい顔で俺を見つめてきた。
太腿に手が乗せられる。
上から包み込むように手を繋ぐと、徐に太輔は立ち上がった。
トイレにでも行くのかと手を離したら、太輔は俺の太腿の上に向かい合うような格好で乗ってきた。
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絢音(プロフ) - はっちみつさん» はっちみつさん、初めまして♪作者の北藤を愛でて下さりありがとうございます(^^)こちら現在連載中の「俺とお前のHUGKISS」へと続いておりますので、よければそちらもぜひ遊びにきて下さると嬉しいです♪今後も北藤は強く推していきたいと思います! (2019年7月29日 0時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
はっちみつ(プロフ) - はじめまして。こんなに素敵な北藤に出会えて感激してます。漢みっくんと可愛いたいPを今後も楽しみにしてます! (2019年7月28日 22時) (レス) id: 4caade0e16 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - さくらさん» さくらさん、初めまして♪日頃よりリピートして頂いているようで嬉しいです♪北藤はまだまだマイナーのようですが、北藤ちゃんの可愛さがもっと浸透すればいいのにと思う今日この頃です(^^)かわいい太輔さん、お届けできるよう頑張ります♪ (2019年7月26日 14時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - めぐさん» めぐさん、初めまして♪北藤の沼もハマってしまえば底無しなので、これからも細々と普及活動を行いつつ北藤ちゃんを愛でていきたいと思います!移行先でもまたお願いします(^^) (2019年7月26日 14時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - はじめまして。この作品の北藤が好きすぎて、いつも更新を楽しみに見させて頂いています(´-`)他の作品も何度も読み返してしまうほど好きです。私は北藤が好きなのですが、あまり北藤の小説を見つけないので嬉しいです!これからもかわいい藤ヶ谷くん楽しみにしてます! (2019年7月20日 23時) (レス) id: 3c1a22a277 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:絢音 | 作成日時:2019年6月15日 17時